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ぎょぎょ、水の量が多すぎる? 札幌の水族館「AOAO」で“脇役”が主役になった舞台裏

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月20日 7時56分

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札幌の繁華街に水族館が登場、特徴は?

 「〇〇大国」という言葉を耳にすることがある。米国でいえば「軍事大国」でもあるし、「テクノロジー大国」でもある。フランスは「観光大国」であって、「美食大国」でもある。

 では、日本はどうか。かつて「経済大国」と呼ばれていたこともあったが、いまはなんだか怪しい。長引く低迷などがあって、「とてもとてもそんなことは言えない」といった人も多そうだが、これだけは言える。日本は「水族館大国」なのだ。

 全国各地に水族館があって、その数は130カ所ほど。海外にどのくらいの施設があるのか、正確な数字はよく分からないものの、「世界の水族館のうち約2割が日本に集中している」(Aqua Picks 2023年9月12日)そうだ。

 「水族館大国」の日本で、2023年7月に誕生した施設をご存じだろうか。札幌の中心地「狸小路商店街」にある「AOAO SAPPORO」(以下:AOAO、運営:青々)だ。札幌市営地下鉄「大通駅」から徒歩2分、札幌市電「狸小路駅」から徒歩1分のところにあるので、ザ・都市型の水族館である。

 都市型の水族館といえば、東京の池袋や品川などにもあるが、AOAOの反響はどうなのか。オープン後50日で来館者は18万人を超え、「この1年で85万~90万人を見込んでいる」(担当者)という。

 まずまずのスタートを切ったわけだが、AOAOに行ったこともなければ、聞いたこともない人もいると思うので、簡単に紹介しよう。AOAOはビルの4~6階に入っていて、4階には「ラボラトリー」がある。人工海水を製造するプラントがあったり、健康管理などを行う水槽があったり。スタッフが仕事をしている姿も近くで“観察”できるので、運がよければちょっとした会話ができるかもしれない。

 5階の特徴は2つあって、1つめは横長の水槽があること。水槽の中には、水草のほかに石や流木などがあって、魚の生息環境を表現している。2つめは、43本の水槽が並んでいて、そこでさまざまな生物が生息していること。詳しいことはのちほど説明するが、水槽の中で「ぺったんこ」や「にょろ」などが泳いでいる。

 このほかにも、施設の中にはショップ、ベーカリー、コワーキングスペースなどがあるが、すべてを紹介すると前になかなか進めないので、ここらへんでひとまず終わりとする。

●“脇役”にスポットを当てている

 さて、なぜ筆者はAOAOを取材しようと思ったのか。施設側が“脇役”にスポットを当てていて、「なんだかマニアックな香りが漂うなあ」と感じたからである。

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