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“Xperiaの父”も加わり日本攻略に本腰のNothing スマホ/イヤフォンの両軸が強みになるワケ

ITmedia Mobile / 2024年4月20日 6時5分

 ワイヤレスイヤフォンのNothing Earシリーズは、日本での販売も成功。ペイ氏によると、「アメリカに次いで、日本は2番目に大きな市場になった」という。これをきっかけに、Nothingは「日本に本格進出することを決定した」(同)。一方で、スマホのNothing Phoneは、「ソフトローンチ」(同)という位置付けだった。ペイ氏によると、その理由は次のようなところにある。

 「振り返ってみると、われわれのスマホにはFeliCaなどの(日本市場における)基本的な機能がなく、そこまでのエネルギーを投下してこなかった」

 ペイ氏自身も3週間日本に滞在し、「切符を買わなければならない煩わしさを感じた」(同)というだけに、Nothingがその重要性を認識していなかったわけではない。FeliCa対応を見送ってきたのは、日本独自の仕様がコストアップにつながるのはもちろん、SKU(商品管理上の品目数)が増えることでオペレーションが煩雑になるからだ。特に、Nothingのようなスタートアップにはそれが経営上のリスクになりうる。ペイ氏は、「コストやビジネスを成立させるのが難しかった」としながら、その理由を次のように話す。

 「グローバルでSKUが同一だと、国や地域の間で在庫調整ができるが、FeliCaを載せたSKUができると、日本だけでそれを全て売らなければならない。認証も含めてコストもかかり、日本で数字を成り立たせることが重要になる」

 「それでも、Nothing Phone(1)、Nothing Phone(2)は非常にポジティブな反響をいただけた」(同)のが、Nothingとしての評価だったという。「FeliCaのような基本的な機能がない中では市場のポテンシャルを正確に捉えられないので、Webもトラックした」(同)ところ、日本で150万のユニークユーザーが同社のサイトを訪問していた。これは、世界で5番目に多いアクセス数だったという。

●規模拡大にかじを切ったNothing、日本市場での展開も加速させる

 Nothing Earシリーズの販売規模や、過去に投入してきたNothing Phoneへの反響を踏まえ、NothingはNothing Phone(2a)にFeliCaの搭載を決定した。価格がこなれたミッドレンジモデルであれば、販売数も見込みやすい。ミッドハイのNothing Phone(1)や、ハイエンドモデルとして投入したNothing Phone(2)よりも、FeliCaへの対応はしやすかったはずだ。Nothing自身も、Nothing Phone(2a)でビジネスを拡大する方針だ。ペイ氏は、次のように語る。

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