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地震発生! 直後と避難時で違った“必要な情報源” 宮崎在住者が2度の大規模地震で悟ったこと

ITmedia NEWS / 2025年1月24日 15時13分

 震源が近い場合、P波とS波の間隔が短いため、警報が鳴った頃にはすでにS波が到着しているということなのだろう。仕組み上仕方がないとはいえ、余計にパニックを引き起こすという逆効果になりかねない。この仕組みは、今のうちになんらかの改善が必要ではないだろうか。

 揺れが収まると、次に心配すべきは津波である。筆者宅は海岸線から2km程度しか離れておらず、津波の規模によってはマンションを放棄して避難する必要がある。テレビでは、NHKの対応は相変わらず早かった。早速特別番組に切り替わり、地震直後の気象庁発表では、「マグニチュード6.4、津波の心配なし」と報じられた。

 そんな最中、娘のスマートフォンに電話がかかってきた。心配した同級生の誰かが電話をかけてきたようだが、まさに避難すべきかどうか、情報を収集しての判断が迫られる中、こうした個別の安否確認は非常に迷惑だ。その間本人のスマホが使えないし、電話応対する声が邪魔でテレビのアナウンスが聞き取れない。たった1人を安心させるために、家族全員が犠牲になりかねない。

 外では、防災無線がなにやらアナウンスしているのが聞こえた。窓を開けて確認しようとしたが、エコーがひどく、またアナウンス音も小さいので、何を言っているのか聞き取ることができなかった。

 初期情報を確認した数分後、今度はテレビ報道は「マグニチュード6.9、津波警報発令、津波の高さ1m」に変わった。やっぱり津波は来るらしい。だがこの津波の規模で避難するかは微妙である。さらに続報に注視していると、2分後ぐらいに「すでに津波到達とみられる」との情報が流れた。このとき、時刻は9時40分ごろである。

 津波が来ると情報が変更されて、2~3分後に到達では、逃げる時間はない。津波が来る、来ないの判断は、マグニチュードによるものらしい。当初発表のM6.4では津波の発生はないという判断だったわけだが、これがM6.9に訂正されたことで津波ありの判断に変わったというわけだ。

 テレビが津波警報発令した直後、防災無線はサイレンに変わった。アナウンスと違い、サイレンはエコーがあっても関係ないので、よく聞こえる。だがそれ以前に、このサイレンは津波警報であるという認知がされているのか、という問題がある。筆者はテレビの情報を確認しながらだったので、ああこれは津波警報のサイレンだなと想像できたが、何もメディア情報が得られない状況だったら、何を表しているのか知りようがない。

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