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WWDC24で見えたAppleのもくろむ未来 “5+1”の視点で読み解く

ITmedia PC USER / 2024年6月20日 13時0分

 その後、これらの健康情報を参照すると「標準状態」の範囲に収まっているか否かを確認できる。少し似た機能として既に搭載されているトレンドという機能がある。これは歩くペースや歩幅など自分の運動能力などに変化がみられた際に、その変化を教えてくれる機能だが、バイタルはバイタルサインが標準状態か否かを判断する機能で少し異なる。

●私たちの生活を脅かす詐欺行為に備えるプライバシー保護とセキュリティ強化

 健康情報などパーソナルな情報を扱う以上、Appleはこれまで以上にプライバシー保護に慎重で、Apple Intelligenceも「プライバシー保護」に最も重点を置いた設計になっている。では、それら以外の機能に関するセキュリティ機能はどう変わったのだろうか。

 最も重要な変化は、iOSなどの「プライバシー設定」のパネルのデザイン変更だろう。さまざまなアプリに対して、どれだけのプライバシー情報が共有されているか、より見やすく確認できるようになる。

 人に見られたくないアプリを隠す機能も用意された。隠す用のフォルダーに入れておくと、認証するまでそもそもそのフォルダーにアプリがあるかどうかも分からないという仕組みになっている。

 またFaceTimeやZoomによるビデオ会議で画面共有をする際に相手に何が見えているかを確認しやすくすることで、見られたくない情報が相手に見えてしまうことを防ぐ工夫も加わっている。

 アプリによっては情報を他のユーザーと共有できるように「連絡先」へのアクセス許可を求めてくるものがある。これまでは許可するか否かしか選択肢がなかったが、iOS 18からは、まずは必要最低限の少人数のグループの連絡先だけを共有しておき、必要に応じて連絡先情報を追加していくという設定が可能になる。

 ほとんどのユーザーは気が付かないかもしれないが、iPhoneなどに周辺機器をペアリングする際、その機器から他のどんなBluetooth機器を使っているかをのぞき見できないようにする工夫なども加えられた。日々使っているBluetoothデバイスをのぞき見することで、名前など個人が特定できてしまう場合があるからだ。

 セキュリティ関連では、パスワード管理の機能「Passwords」が追加された。さまざまなサービスの登録に使ったパスワードを記憶し、自動入力してくれる機能だ。クラウドに同期しておいて、同じApple IDでログインすれば、iPhone/iPad/Mac/Apple Vision Proだけでなく、なんとWindows OSでもパスワードが同期(iCloud for Windowsアプリを利用)される。

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