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保護等級“IP53”の「TOUGHBOOK FZ-55」は“激しい雨”で使い物になるのか?

ITmedia PC USER / 2024年7月29日 17時5分

 しかし、この激しい雨の中、ポインティングデバイス系の操作が全く効かなくなった。タッチパッドもディスプレイに組み込まれたタッチパネルも、激しくたたきつける雨粒に惑わされて指の静電容量が認識できなくなり、Windowsの操作がほぼできなくなってしまった。

 FZ-55は本体にペンホルダーを備えており、そこに収納したスタイラスペンもすぐに取り出せるが、そのペンオペレーションも不可能だった。

 TOUGHBOOKにはディスプレイに組み込んだタッチパネルの“感度”を調整して、ディスプレイがぬれた状態でも操作を可能にする「水滴誤動作防止」モードを用意しているが、その設定のためにもポインティングデバイスによる操作が必要だ。今回のように予想外の激しい雨に遭遇した場合は対処が困難と感じた。

 ただ、これはFZ-55だけの問題ではなく、TOUGHBOOK、いや、タッチパネルデバイスを必須とする頑丈デバイス共通の課題でもある。激しい雨の中でも使うことを想定するのであれば、ポインティングデバイスに相当するキーを用意することを検討すべきではないだろうか。

 ──そんな話をパナソニックの開発担当者に以前伝えたところ、「うーん、コストとの兼ね合いで」と積極的に対応できない理由を聞かされてはいるのだが。

●アウトドアなら「明るくて暗い」ディスプレイは必須

 FZ-55のディスプレイサイズは14型で、最大解像度は下位構成のFZ-55G2601Aは1366×768ピクセル、上位構成のFZ-55J2601AJとFZ-55J260KAJは1920×1080ピクセルとなっている。後者はFZ-40と同様だ。

 上位構成でFZ-40と共通する項目は他にもある。パネル表面には非光沢処理を施し、同時10点認識に対応した静電容量式マルチタッチパネルを組み込んでいること。さらに最大輝度が約1000ニト、そして最小輝度は約1ニトまで対応する(ちなみに下位構成は最大輝度が約220ニト、そして最小輝度は約10ニト)。

 最大輝度はフィールドワークにおける大きな意味を持つ。以前掲載したTOUGHBOOK FZ-A3Aのレビュー記事でも検証したように、十分な輝度がないと白昼下での視認が困難になる。

 FZ-A3Aの検証では、最大輝度が800ニトのディスプレイで8月下旬の午後1時に細かい文字まで明瞭に判読できていたので、それを上回る1000cd/平方メートルのFZ-55も十分に視認できると思われる。

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