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シャープがEVを売りたい理由 CTOに聞く、“シャープらしさ”を取り戻すために今考えていること

ITmedia PC USER / 2024年9月12日 15時5分

 生成AIによって、あらゆるものが変化すると考えています。もっと自然に、もっと簡単にできるものも増えていくでしょう。そこに向けて発想を変えていかなくてはなりません。

 私たちは、TVのリモコンは便利だと思っていますが、本当に便利なのか、本当に自然な操作なのかということを、いま一度考える必要があります。リモコンを持っただけで片手が他のことに使えなくなります。これは果たして自然なのか――。

 生成AIを利用することで、リモコンの役割は明らかに変化します。機械を使うために操作するという感覚すらない、自然な操作が追求できる時代がやってきたといえます。今の操作は本当に自然なのか、リモコンの存在は自然なのかといったように、全てのことを疑いながら、より自然な操作は何かといったことをゼロベースで模索していく必要があります。こうした取り組みが、Act Naturalの実現につながります。

●AIoT 3.0で社会課題の解決のための基盤へと進化

―― シャープはAIとIoTを組み合わせた「AIoT」を提唱していますが、このほど「AIoT 3.0」を新たに打ち出しました。AIoTは、どんな進化を遂げているのですか。

種谷 2024年度から、シャープが進めているのが「AIoT 3.0」です。AIoTは、2015年にさまざまな家電をIoTによってクラウドのプラットフォームにつなぎ、AIによって人に寄り添う、優しい存在へと進化させることを目指してきました。まずは、シャープのTVや白物家電をAIoT化することで、家電の機能やサービスを拡張することを目指しました。

 例を挙げると、ヘルシオでは最新のレシピをダウンロードすることができたり、調理履歴を元に各家庭の好みを理解してメニューを提案したりといったことができます。これを「AIoT 1.0」とすれば、サービスをさらに進化させて複数機器との連携や住設機器との連携、他社サービスとの連携によって、新たな価値を提供してきたのが「AIoT 2.0」だといえます。

 2024年9月1日時点では991機種がAIoTに対応しており、対応製品の累計出荷台数は国内で900万台を超えています。

 こういった広がりをベースに、さらに進化を遂げたのが今回の「AIoT 3.0」です。ここでは社会課題の解決のための基盤として、AIoTが活用されることを目指しており、既に一部では関係団体や企業とともにPoCを開始しています。背景にあるのは、AIoT対応の家電が900万台普及したことで、新たな価値を提供できるようになったことです。

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