米中対決、世界を揺さぶる~2019年を占う~【アメリカ】
Japan In-depth / 2018年12月28日 14時21分
古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視 」
【まとめ】
・2019年の展望は、米中対決の激化。
・既存の国際秩序への中国の攻勢と、歴代政権から転じた米強硬姿勢は激化・長期化。
・日本は国際社会の民主主義勢力側(アメリカ)につくべき。
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さて今年もいよいよ来年の世界情勢を占う時期となった。Japan In-depth 編集部による「2019年を占う」という企画である。新年の展望では私の専門領域は国際情勢である。2019年の世界ではなにが起きるのか。なにが顕著な潮流なのか。この予測である。
まず昨年のこの時期、私が新しい年の国際情勢の予測としてなにを書いたか。以下に紹介しよう。
「アメリカ側の中国との対決姿勢は2018年の国際情勢でも基調となるだろう」
「この米中対決こそが2018年の世界の最大のうねりとなるだろう」
(参照記事:「『米中対決』激化へ【2018:アメリカ】」古森義久)
自画自賛のように響くだろうが、この予測は的中したといえよう。日本の新聞をみても、テレビのニュースをみても、国際ニュースでは2018年の最大の出来事はアメリカと中国の対立、対決である。
▲写真 米中首脳会談(12月1日)出典:Dan Scavano Jr. Twitter
そして新しい年の2019年についても同じ予測を述べたい。
2019年もアメリカと中国の対立が全世界を激しく揺さぶることになる。これが私の「2019年を占う」である。
もちろん国際情勢を揺るがせ、変える要因は多数ある。その多数の出来事や潮流に数量的な基準で第一、第二という順番をつけることは難しい。不毛でもある。だがそれでも大まかにみて、そしてさらに日本にどんな影響を及ぼすかという身近な基準からみても、2019年の国際情勢の流れでは、やはりアメリカと中国との激突が最大の現象になることを予測したい。
アメリカと中国との対立や衝突は一見、アメリカのトランプ政権がまず戦いを仕かけたから起きたようにもみえる。だがそれはあくまでうわべだけの外観であり、表面だけから受ける印象である。
いまの米中対立はそもそもは中国の攻勢的な言動が原因なのだ。
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