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プロフェッショナルな医師とは

Japan In-depth / 2019年8月12日 7時0分

5月24~26日まで、我々のチームは復旦大学を訪問した。筆者に加え、谷本、坪倉、森田、嶋田、山本医師、加藤教授も参加した。


先方から「学術論文が着実に出ていることが高く評価された。益々、交流を加速したい」と提案があった。


そこで坪倉医師が提案したのが冒頭の嶋田医師の働き方だ。とりあえずは共同研究から入るが、やがて診療まで拡充させたいと考えている。


上海は近い。東京との所要時間は約3時間。費用は格安航空券を使えば往復で3万円だ。南相馬と東京を往復するのと大差ない。


超高齢化が進むわが国で、脳外科のような高度先進医療のニーズは急速に減少する。人口減少が進む南相馬はなおさらだ。南相馬で働きながら、症例数を積むのはどうすればいいか。国内はもちろん東アジアと連携することだ。


嶋田医師は「給料は減らされてもいい。非常勤でもいい。この地域に軸足をおいて、さまざまな経験を積みたい」と言う。彼の理想は、週の前半を南相馬市で、後半を広島と上海で隔週で働くことだ。先だって、及川友好・南相馬市立総合病院長に正式に要望を伝えた。


人は自ら判断し、行動することで成長する。坪倉医師をはじめとした若手医師は福島での試行錯誤を通じて、「サラリーマン勤務医」から「プロフェッショナル」になった。やがて、彼らが「パートナー」として連携し、一つの「事務所」を作るだろう。弁護士や会計士と似ている。ピラミッド型の従来型医局以外の、医師の集まりが出来ることになる。若手医師は「独立」の敷居が低くなる。


私は灘高生3人に、このような先輩たちの話をした。誰かの指示を待つのではなく、自らの責任で、新しい分野に飛び込んでいる。アジアを中心にグローバルなネットワークを構築しようとしている。彼らが思い描く勤務医・研究医・開業医というイメージと違っただろう。


このような活動が出来るのは、彼らが医師という「プロフェッショナル」だからだ。医優秀な高校生たちよ、医師は魅力的な職業である。是非、医学部を目指して欲しい。


トップ写真:診療、医療機器(イメージ)出典:pxhere


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