韓国優遇除外「出口戦略授けた」猪口邦子参議院議員
Japan In-depth / 2019年8月16日 23時0分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
「編集長が聞く!」
【まとめ】
・韓国の輸出管理の不備について、戦略物資の流出の審議をめぐる水掛け論やWTOへの提訴ではなく、当局間協議が必要。
・日本は、韓国の国内法整備が遅れたのは、戦争と南北分断の結果だと認識すべき。
・韓国の輸出管理改善、北朝鮮のNPT復帰、朝鮮戦争の終結は、東アジア・世界にとって共通の利益。
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元徴用工への賠償をめぐる問題や、日本政府の対韓国輸出規制の問題で、日韓は対立を深めている。両国関係の現状と展望について、猪口邦子参議院議員に編集長安倍宏行が聞いた。
猪口氏は、国際関係・安全保障の専門家。軍縮会議の日本政府代表部特命全権大使、議長を歴任した。また、7月26日にワシントンで開かれた第26回日米韓議員会議では、日本議員団の団長を務めた。日米韓議員会議は2003年から毎年2回開催されている。
・日韓関係の現状と「ホワイト国」
まず安倍編集長が日韓関係の現状に対する認識について聞いた。これに対して猪口氏は「現在、大きなテーマとなっているのは、輸出管理だ。韓国は、ホワイト国リストから今度の閣議決定をもって外れる。」と述べた。
(注:8月2日、日本政府は「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定した。また、経済産業省は同日、「ホワイト国」という通称を廃止した。輸出管理の実態に応じた区分を、「ホワイト国・非ホワイト国」から「グループA・B・C・D」に改めた。)
ホワイト国は27か国あり、韓国は2004年にこの指定を受けた。指定国は、輸出管理において手続きが簡素化される。ホワイト国に指定されることの意味について聞くと猪口氏は、「『日本からの輸出で安全保障上重要なものが渡ったとき、あなたの国が同水準の輸出管理制度を持っているので、安心して輸出できます』ということだ。個々の企業の輸入について手続きが簡素化される」というメリットがあると述べた。
一方でホワイト国リストからの除外について誤解もある、とした上で、「(ホワイト国の指定を)外れるということは、輸出禁止になるということでは全くない。」と述べた。
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