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キーボードで日本、中国に敗北

Japan In-depth / 2019年9月10日 23時0分

キーボードで日本、中国に敗北


文谷数重(軍事専門誌ライター)


【まとめ】


・HHKBやリアルフォースに匹敵する中国製高級キーボードが出現。


・Atom66他のNiz社キーボードは価格、機能性、野心で日本企業を圧倒。


・アニマルスピリット溢れる中国中小企業に大企業病の日本企業は敗北へ。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=47847でお読みください。】


 


キーボードの最高級品は何だろうか?


日本ではPFUのHHKB:ハッピーハッキングキーボードだ。または東プレのリアルフォースである。どちらも高信頼性の無接点スイッチを採用している。その価格も3万円前後と高額である。一般向け市販品ではこれらを超える製品はない。そう考えられている。


だが、中国製の抬頭によりその地位は脅かされつつある。中国メーカーNizも無接点方式を採用した高級品の製造販売を進めている。品質も極めて高い。


HHKBほかの国産高級キーボードは生き残れるだろうか?


生き残れない。中国製品は明らかに日本製品に優れている。価格は廉価である。機能性でも優れている。なによりも野心に満ちているためだ。


 


■ Niz Atom66はPFU HHKBに優れる


HHKBは最高のキーボードである。


これは言を俟たない。信頼性や耐久性からプログラマーや文章家の多くはHHKBを用いている。図版を扱う個人事業主もよく使う。省スペースであり机の上を広く使えるからだ。


だが、その地位を脅かす製品が出現した。


中国Niz社のAtom66である。去年から一部では名前が知られるようになったキーボードだ。HHKBとほぼ同寸の66鍵の無接点型である。



▲写真 atom66とパームレスト。Niz社は価格でPFUに優位に立つ。上のキーボードは169ドル、下のパームレストは25ドル(華南からの送料込み)。DHLなので早い。6月22日午後発送で27日午前に到着した。これはHHKBの本体3万円、パームレスト約4500円の2/3未満である。筆者撮影。


 


■ 価格上の優位


このAtom66はPFU、東プレの国産高級品の市場を奪う存在となる。


その第1の理由は価格である。同性能同等品では日本製の半額近い価格である。


BLUETOOTH版では1万9000円対3万円だ。Atom66EC-BLEは169ドルである。これは華南からの送料込みである。対してHHKB/BTは2万8686円だ。税込では2倍近い価格差となる。


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