警察の暴力、日仏で違う意見
Japan In-depth / 2020年6月22日 11時42分
しかし日本のように平等ならば誰かを優遇することは特権かもしれないが、区別され明らかに分離された上、差別がある世界では違ってくる。平等ではないから平等になるように努力してきた結果にできたことは、特権とはいいきれない。例えばフランスではよくあったことだが、学校の成績が同じでも、就職時には同じスタート地点に立てない。なぜか公的書類にかかされる出生地や、履歴書の写真を見て判断される。それを同じスタート地点に立てるように是正していく努力がなされているのだ。
そもそも日本とは違うベース話に、日本の感覚を持ち出してくるのは無理がある。反対にいうと、アメリカやフランスでおきていることに対応するためできた施策や考え方は、そのまま日本にはもってくるのも無理がある。なぜなら、ベースが根本的に違うからだ。それは、お互いが認識すべき重要な点である。
6.デモをした人たちへの非難
出された意見の中には、アトランタで起きた事件の話をしているのにもかかわらず、黒人に対する人種差別反対のデモをしたことに対して反感をもっているコメントもあった。新型コロナウィルスが拡大しないようにと、日本国民ががんばってきているなかで、その努力を無駄にするかのように行われたデモだったからだ。他国の事情を知ってもらうためにデモをしたいことは理解できるが、日本に自分たちの価値観を無理やり押し付ける前に、開催地である日本のことを理解すべきであったのは間違いない。
自分の要求だけの押し付けはただの迷惑行為であり、理解されるよりは反感を買うことの方が多いだろう。その結果、デモだけではなく、デモが行われたその理由に対しても反感が生まれてくる。また、事件後に起こった抗議デモで、最初に車の中で寝ている人がいると通報したファストフード店が燃やされたことに怒りを感じている人もいる。店に被害を与える迷惑行為は許しがたい行為なのだ。日本でデモをすることにより、そういった暴力行為が起こることも懸念されている。
他人に迷惑をかけることへの激しい嫌悪は、とくに日本では強い傾向があるのだ。
7.テーザー銃に対する考え方の違い
今回、射殺されたブルックスさんはテーザー銃を奪い逃走したが、あまり銃を構えた人がその辺りにいない日本では、そのテーザー銃に対して武器は武器という感覚がある。そこで、レイシャード・ブルックスさんの弁護士が、「テーザー銃はジョージア州では殺傷能力のある武器として登録されていない」と語ることに大きく反発する意見が多かった。アメリカでは、もともと容疑者を死亡させないために、実弾の入った銃の代わりに使われるようになった経緯があるが、もともと銃もあまり使われない国では、たとえそうであっても、人に危害を与えるものは、一般人の感覚では全て武器なのだろう。
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