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コロナ禍で再認識 インクルーシブの重要性

Japan In-depth / 2020年9月4日 20時30分


▲写真 アート仮囲い 出典:ヘラルボニー


今までもヘラルボニーは建設現場の仮囲いを使って展示にしてた。厚手のシールを貼って、企画が終わったらおしまいという形だったが、今回の高輪ゲートウェイでの展示では素材をターポリンにして、剥がした後、バッグにリサイクルにできるという仕組みを作った。


「今まで展示することによるお給料だけだったが、商品を売ることでさらに報酬が入る。JR東日本さんにも販売費分の売上げが入り、掲出料の軽減にもなる。アート作品の購入体験の場を増やしていきたい。こうした新しい購入体系ができたのはコロナによってかなと考えている」。


 


■ 新たな発見


これからのインクルーシブイノベーションは、生産者から販売者までに留まらず、消費者まで見据えて一緒に関わってく状態が在るべき姿ではないか。このような産業、ブランドがあるということを広めていくことも大事である。


コロナの大変な時期であったが、その中で乗り越えられたことや新しい発見はあっただろうか。



▲写真 今後の方向性について語る登壇者たち 写真提供:andu amet


フーズカカオの福村氏は、現地に行かなければ品質管理が難しいと感じていた。しかし現地の農家の人たちが日本への輸送可能であるかの基準を把握しているため、「リモートでもお互いに仕事ができていて、どんなものを作って、どうやって作るのかを理解した上で、設備があれば大丈夫」と、自分らが行かなくても品質管理可能である発見があったと述べた。


一方、今後の事業展開の方針転換を余儀なくされたのが、ヘラルボニーだ。大きかったのは2020オリンピック・パラリンピックの延期だったという。


「オリンピック・パラリンピックの衣装関連系がなくなり、外に出ることが前提となっているイベントがなくなって打撃を受けている」。


しかし、チャンスも訪れた。新型コロナによってアパレル、小売産業が大きな打撃を受け、百貨店からの撤退が進んだのだ。


「僕たちのようなベンチャーにもお声がかかるようになった。逆に交渉がしやすいという形になっており、このタイミングで攻めて伸びようと考えている。逆にアフターコロナでもこれがスタンダードになるようにしたい」と松田氏は意気込む。


ファーメンテーションも攻めに転じているという。追加で事業を増やそうと考えているという。


「岩手に行ったりできない中で、今まで岩手の工場は原料を作ることに専念していたが、これから製品を作って行こうと考えている。製品を作ることでお客さんのニーズに応えられるようになったり、最初から最後まで経験することで経験値がとても上がる」と意欲まんまんだ。


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