コロナ禍で再認識 インクルーシブの重要性
Japan In-depth / 2020年9月4日 20時30分
▲写真 カカオ豆をカメラに写そうとする福村氏と、写っているか確認する他の登壇者たち。終始和やかな雰囲気。 写真提供:andu amet
一方、ファーメンテーションの酒井氏は、エタノールの由来について紹介した。
酒井氏によると、現在、アルコールは石油由来のものなのか発酵由来のものなのか、分かるものはとても少ないらしい。その中で同社は、おそらく世界で唯一完全にトレースできるアルコールを作っている。
同社のインクルーシブ性は、その生産拠点にある。岩手県の田んぼで採れるオーガニック米を発酵・蒸留してエタノールを作っており、「いろんな人の関わりがないとできない事業」だ。実は同社の事業には想像以上に様々な人が関わっている。
「米からアルコールを作ると、沢山の滓(かす)が出る。地元の鶏が食べて卵を産み、それがケーキに使われる。鶏が発酵したお米を食べると腸内環境がよくなっていい糞を出し、それが肥料になる。その肥料で農作物を出来る。工場でアルコールを作るには仲間が必要不可欠で、その輪がどんどん広がっている」。
まさに「循環事業」の様相を呈している。環境負荷を考え、発酵滓をお金と時間をかけて遠方まで運ぶのではなく、近くで循環仲間を増やすようにしているという。
また、新型コロナ感染症の拡大で、エタノールに注目が集まった。今後同社では、公衆衛生分野に力を入れるという。
「今まで身近な公衆衛生に使うもので『サステナブル(持続可能な)』がコンセプトのものがなかったので、これを作っている。商品の背景にあるものを大事にする時代になってきている」。
■ 商品に求められるストーリー
社会の変化の中で、商品やサービスの背景、ストリーが重視されつつある。鮫島氏もウィズコロナ時代において、そうした変化を感じ、「アルティメットエッセンシャル」というコンセプトで商品開発を始めた。
鮫島氏:
「毎年トレンドができるこれまでとは異なり、ブランドとして良いと思うものをワンシーズンで一着だけ出す。それをずっと使い続けてもらえるように提案をしていこうと誓い、活動している」。
鮫島氏は、ものが良くないと成り立たないと考えている。エチオピアの皮は世界最高峰の品質を誇る。強く丈夫なこの皮を使い、きちんとした生産背景で製品を顧客に届けることを重要視している。
「今まではモノや情報を沢山持っていることがファッションだったり、贅沢だった。今後は沢山情報がある中で、深堀りして興味を持ってものを選べるかという、知性を伴った裏側も含めたライフスタイルが贅沢になってなっていくのではないか」。
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