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携帯電話4割下げ、手詰まり

Japan In-depth / 2020年11月26日 11時0分

携帯電話4割下げ、手詰まり




石井正(時事総合研究所客員研究員)





「石井正の経済掘り下げ」





【まとめ】





・携帯電話料金引き下げ進まず、菅政権の手詰まり感強まる。





・KDDIとソフトバンクの低料金プランに「形だけ」批判。





・〝武闘派〟武田総務相の締め付けに携帯各社は逃げ切り態勢。









菅義偉政権は、安倍晋三前政権との違いを際立たせるために「国民生活」重視という独自色を前面に打ち出している。その中で象徴的なものが携帯電話料金の引き下げ。菅首相が総務相時代から取り組む中心的な政策課題だけ に、力の入れようは相当なものだ。





しかし、新政権発足から2か月余り。初動は消費者の期待感に応えるような好スタートを切った、かに見えた。だが、新型コロナ旋風などの逆風の強まりもあって最近は失速気味だ。とりわけ、切り札とされている携帯値下げが思うように進まないなど、手詰まり感が強くなっている。





携帯値下げの司令官である武田良太総務相は、10月30日時点では、KDDI(au)とソフトバンクが新たな低料金プランを発表したことを、「しっかり対応した」と評価した。KDDIなど2社は、総務省が公表した携帯値下げに向けた行動計画が発表された翌日に新プランを発表した。出来レースでは?と疑惑の眼差しを向けられるほど間髪入れぬ鮮やかな対応ぶりだった。





だが、武田総務相は11月20日の記者会見で、KDDIなど2社の低料金プランに対してこう批判する。「多くの人が契約するメインブランドでは全く新しいプランが発表されておらず、問題だ」として、10月末の称賛発言から一転、厳しく指弾した。





▲写真 武田良太総務相 出典:総務省ホームページ



確かに2社が発表した低料金プランは、格安ブランドで、データ通信量20ギガバイトの大容量プランを割安にする内容だった。武田総務相は2社の対応を「形だけ割安なプランとしただけでは意味がない」と指摘したのだ。





KDDIはauではないUQモバイルで、ソフトバンクも同様にワイモバイルでの低料金プランを打ち出している。それも20ギガバイト(1ギガは10億)という大きめの容量の製品についてだ。ゲームや音楽を相当量楽しむユーザーでもなければ、ここまで大きな容量は必要ない。





ということは、一般の消費者は恩恵を受ける可能性が低くなるということ。さらに、既にある製品を使っているユーザーはほとんど恩恵に浴しないことになる。





菅首相が「4割程度下げられる」と言い、武田総務相が「1割程度だと改革にならない」と大見えを切ったこともあり、消費者の期待度は高まっている。極端なことを言えば、消費者は毎月の携帯料金が、遅くても年明けからは「4割とは行かずも2~3割は下がるだろう」と踏んでいる。





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