海自FFMと隊員減対策(前編)
Japan In-depth / 2021年1月10日 12時5分
防衛装備庁の説明ではFFMは他に機銃も搭載しない。つまり2基のRWSでは最低でも180度ぐらいは死角ができる。特に艦の後方はがら空きだ。他の護衛艦と違い、後部に搭載されているのは機関砲を装備したCIWSでなく、ミサイルのみを搭載したSea RAMだからだ。
他国の水上戦闘艦では死角ができないように12.7ミリ及び、7.62ミリ機銃や7.62ミリのミニガンなどが搭載されている。また他国で搭載されている中口径機関砲のRWSもない。これでは主砲と12.7ミリ機銃を搭載したRWSの間はがら空きとなる。これはドローン対策でも問題だ。ただ装備庁の説明とは異なり、海幕では他に機銃も搭載すると説明している。
コストと人員削減を前提としたFFMのコンセプト自体は間違いではないだろう。だが、開発に際してはコスト削減を叫びながら、他国の海軍のように国際市場でコストパフォーマンスの高いものを探さずに、高価格の国産コンポーネントを採用している。
国際競争に晒されておらず、自衛隊向けの市場を独占、寡占している日本メーカーはコスト削減も性能向上のインセンティブも働かない。だからFFMもスペックダウンして「高かろう、悪かろう」になっている。
省力化が本来必要な能力や人員を削るのでは意味がない。寧ろ必要な乗員や能力を確保すべきだ。そのために調達コストが上がるならば。調達隻数を減らしてもまともなフリゲイトを調達すべきだ。
(後編に続く。全2回)
トップ写真:進水したFFM二番艦くまの(2020年11月19日 三井E&Sホールディングス玉野工場) 出典:海上自衛隊ホームページ
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