「湧き上がる危機感がある」総裁選一番乗り 高市早苗衆議院議員
Japan In-depth / 2021年8月19日 18時0分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部(油井彩姫)
「編集長が聞く!」
【まとめ】
・高市早苗元総務相が自民党総裁選立候補に一番乗りした。
・「日本経済強靱化計画」と「令和の省庁再編」を打ち出す。
・他の候補者含め、緊急事態宣言明けに向け政局は一気に流動化へ。
新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない。緊急事態宣言が再度延長が決まるなど、事態が好転する気配はない。各メディアの内閣支持率は軒並み30%を割り込む勢いで、菅首相がいつ解散総選挙に打って出るのかが永田町最大の関心事となっている。
現時点で総裁選出馬を明言しているのは元総務大臣の高市早苗衆議院議員のみだ。出馬を決心された理由などを聞いた。
■ なぜ「いの一番」に出馬表明?
まず高市氏は、「基本的には私は、国民の皆様の代わりに本会議場で国会議員にとって最も重い首班指名の1票を菅義偉総理に投じたので、任期中は全力で支えたいと思っている」としたうえで、「今、沸き上がるような危機感が私の中にあり、今すぐ手をつけなければ間に合わないと思っている政策がたくさんあるので、総裁選が実施されるようになったら、菅総裁の胸を借りてしっかりと政策論争させていただきたい」と述べた。「たくさんの問題意識を国民の皆様にも党員の皆様にもお伝えしたい。それをできれば実行したい。そんな思いで手を挙げた」。
自民党総裁の任期満了は9月30日に迫っているが、出馬を宣言する議員がまだ出ていないことについて。
「それは理由がある」と高市氏。「私も含めて衆議院議員はまだ次の選挙の公認を頂いてない。そんな中で執行部の方々は菅総理続投を明言されているので、今なかなか総裁選挙について発言するというのは困難な状況」だと分析、「膠着状態を打破してみたかった」と、立候補の決意を語り、「失うものがないので」と微笑んだ。
■ 新型コロナについて
菅首相の支持率が低迷している背景には、明らかに新型コロナウイルス感染症拡大への対応の混乱がある。具体的にどのような問題があり、どのような対策をとっていけばいいのか、聞いた。
・ワクチン開発
日本でも、国内の大学と企業で共同研究開発をしていたが、接種開始時期に間に合わなかった。高市氏は、「国内で充分な数が調達できないのは残念なこと」と述べつつ、「医薬品開発のための研究予算が、アメリカは日本の22倍もありますので、太刀打ちできなかった。これから相当力を入れていかなければならない」と述べ、ワクチンを含む医薬品開発の研究費を増やす必要があるとの認識を示した。
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