総裁選「追加経済対策や党公約のたたき台作るのが私の責務」自民党下村博文政調会長
Japan In-depth / 2021年9月10日 16時55分
私は、過去の事例を見ても、政調会長、あるいは他のポジションにいながら総裁選を戦った例もあったし、二階幹事長に相談して、任命されたのだから、政調会長としての仕事は全うする必要がある。総裁選に入った時に、辞めろと言われれば辞めるが、それはきちっと対応していきたい。河野氏はワクチン大臣を辞めないで恐らく総裁選に出る。それと同じように総裁選は出るが、政調会長としての仕事は最後まで全うしようとは思っていた。
ただ、8月30日に菅氏にどちらか選択しろと言われたときに、途中で政調会長をやめるというのは無責任の誹りを免れないと思った。なぜなら、翌日総理官邸にコロナ対策の緊急提言を持っていく予定だった。党内議論の中で、党から見ても国民の不安をいかに早く拭うのかと考えたときに、先ほど述べた医療ひっ迫の問題も含めていくつか課題があって、それに対してもっとスピード感を持ってやる必要があると(思った)。次の日に総理に直接渡そうということを含めて、党のコロナ対策本部長でもあるし、国民目線でやっていかなくてはいけないにもかかわらず、じゃあやめるというのは私利私欲、無責任と思った。政調会長の仕事はきちっとやらないと。今は政調会長として、自分の立場を全うすべきだと判断した。
ただ、その週の9月3日金曜日になって、肝心かなめの菅総理が総裁選に出馬しないと判断された。状況の変化が生じたが、今後、新総裁が誕生し、その直後に衆議院選挙が控える中で、最終的には、新しい総裁の下の新体制が判断されるにしても、今後の追加経済対策や、衆院選に向けた党の公約などについて、これまでの政調会の積み上げの中で「たたき台」を予め作成し、新総裁や新執行部にお渡しすることが私の責務と考えていることを同志の皆さんに了解して頂いた。
安倍: 河野氏も、ワクチン大臣という最も重要な、閣僚のど真ん中にいる。党の要職と閣僚の違いはあるにせよ、ダブルスタンダードだと外から見ていて思う。恐らく、8月30日と9月3日までの間に色々とあって、菅首相も様々な情勢判断をして、このまま出ては苦しいのではないかと判断。30日と3日では前提条件が全く違ったのではないかと想像する。
下村氏: 30日の時には菅総理は意欲満々で続投するという前提が強く思っていらっしゃったからこそ、自分にそういう言い方をした。
安倍: その時には、自分は総裁選には出ないというようなことはおくびにもださなかったわけですよね。
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