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総裁選「人気だけで選ぶと必ず間違える」元防衛相中谷元衆議院議員

Japan In-depth / 2021年9月11日 11時36分

総裁選「人気だけで選ぶと必ず間違える」元防衛相中谷元衆議院議員




安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)





「編集長が聞く!」





【まとめ】





・中谷氏は、学術会議問題やコロナ対策で、菅総政権に一定の評価。





・これからの安全保障には、防衛費増強と自衛隊の増強が急務。





・新総裁、人気やパフォーマンス、見かけだけで選ぶと間違える。





 





9月10日に河野太郎行政改革担当相が自民党総裁選出馬を表明した。これで岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相に加え、3人の候補が出そろった。なお、石破茂元幹事長と野田聖子幹事長代行が態度を明らかにしていない。岸田氏を応援している元防衛相中谷元衆議院議員に話を聞いた。





安倍: 菅さんの電撃辞任。8月末まではやる気満々だったが、急遽こうなった。どう見るか?





中谷氏: これは、様々なことを総合的に判断した結果でしょう。 自らが総選挙に出ないということで、 自民党の支持率が現実に急上昇しました。ですから、自民党がどうすれば国民からの支持率や評価が上がるのかという中で、今回の総裁選に自ら出ないことによって、党の支持率を上げようと考えたわけだし、一言で言えば、自ら身を引くことによって自民党を立て直そうとしたと。これはできない判断です。そういうことを誰にも相談せずにただ1人、沈思黙考して自らの進退を決めた。幹事長にも三役にも相談せずに決めたと。私も役員会の場にいましたが、本当に突然言われた時は、もう一同仰天しました。誰も考えつかないような手段を考えられたと思います。





安倍: それは、ご本人からもしくは周辺からの情報ですか?





中谷氏: いや、誰にも語ってないと思います。私が見ていてそう思ったということです。現実的に結果から類推すると、このようなことを現実にやられたということは、 自ら身を引くことによってどういうことになるのかということを考えられたのではないでしょうか。





安倍: 身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、ということですか。





中谷氏: ええ、政治家は己の出処進退は1人で行うとよく小泉総理が言っていましたが、自らが行うものであって、人から言われることではないということです。最後まで菅さんらしく、1人で考えて、1人で決断したという風に思います。





安倍: 党のために決断したと。





中谷氏: そうですね。はい。





安倍: コロナ対策ですが、この1年間、特に医療の問題はどう評価しているか?





中谷氏: まず、誰もやろうとしなかったことですし、おそらく誰もできなかったことですが、学術会議の存在、体質にメスを入れ、会議が決めた人事の承認をしませんでした。学術会議の問題は、安全保障や防衛をやっている者にとっては、日本の学者は安全保障や防衛のことを研究してはならないという驚くようなルールをいまだに引きずっており、つい最近も、それを徹底するためにそれを確認するような手段をとって、研究をしたい人に対してすごく圧力をかけています。それによって、国際的な防衛水準から、日本の技術的な学術的なレベルは極端に落ちて、いまだに国立大学でも安全保障を学ぶ学部もありません。世界的にこのような腰の抜けた国はなく、様々な問題を提起しています。私が防衛大臣の時に、民間の人たちに研究してくださいと呼びかけたのですが、片っ端から学術会議の関係者が、参加しないように圧力をかけたのです。一体何なのかという意識を持っていましたが、菅さんがそのことに対して非常に強い問題意識を持って、学問というのは自由であって、その研究をすることと、国の防衛、安全保障にとっては、学会の優れた研究、努力が不可欠であるということで、これをやられたことを私は評価しています。





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