総裁選「人気だけで選ぶと必ず間違える」元防衛相中谷元衆議院議員
Japan In-depth / 2021年9月11日 11時36分
安倍: 情報収集がきちんとできていなかった。
中谷氏: 各国は軍を置いたり、警備会社に頼んだりし、大使館エリアにいて活動しています。日本も警備会社に頼んで、安全を確保していますが、まず、米軍からの通報で、本日中に離脱しなければいけませんと、本日夜、米軍の飛行機が出るからそれに乗ってくださいということで、大慌てで大使館の人たちが、空港に向かったのですが、その前にも警備会社から、もう我々はあなたを守れないから早く避難してくださいと言われたので、真っ先に飛行場へと行きました。ところが、米軍機はもう人がいっぱいで、乗れずに一昼夜そこにいて、次の日、たまたまいたイギリスの軍用機に頼んで、脱出できたそうです。それで、大使館の人は全員抜け出したのですが、まだ、邦人らが残っているのです。空港にいて、現地の残された人と連絡をとったり、本国と連絡をとったり、米軍と交渉したり、そういう人がいませんでした。また、自衛隊機も来るかどうかという判断も、安全な場合という条件がありますが、現に他の国の軍用機がそこにいたわけですよ。だから、調整次第では来ることができたわけで、そうこうしているうちに5日間ぐらい経ってしまいました。自衛隊にゴーサインがかからなかったのは、やはり情報収集能力と適切な情報に基づく政府の分析・判断が必要です。現地に自衛官とか、情報官とかおいておかないとだめです。ただ単にルーティーンワークを行う外務省の官僚だけではできないと思うのです。日本には、内閣情報調査室がありますが、そこが外国から軍の情報などを取って判断し、共有できるような情報の部署、情報調査局ですか、それは必要だと思います。
安倍: 自衛隊機が戻ってきたタイミングはどうか?
中谷氏: それはもうギリギリまでいたと思いますよ。8月31日までというタリバンからの要求があって、米軍も全ての国が31日にカブールを離陸したわけですから。ほぼ同時だったと思います。
安倍: でもまだ、関係者は数百人残っているのでは?
中谷氏: 600人近くの人が残されています。しかし、フォローアップはしています。民航機も入れるような状況になりつつあって、外交努力で出国とか受け入れ国とか民航機のお世話となどを、継続してやっているようです。
安倍: いずれ、国外に出られるかもしれないと。
中谷氏: ええ、民間機が飛べば出られます。タリバンは紳士的な政権を作らなければという思いがあるようなので、以前のような迫害とか虐殺が今のところはないので、今のうちに早く帰ってきて欲しいと思います。
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