総裁選「人気だけで選ぶと必ず間違える」元防衛相中谷元衆議院議員
Japan In-depth / 2021年9月11日 11時36分
安倍: 山尾志桜里議員先と一緒にやっている人権問題は今後どうなるのか?
中谷氏: 「人権外交を考える超党派の国会議員の会」ですね。当初は、対中国ということでやっていました。目指すところは、ウイグルとか香港などにおける非民主的な人権迫害を抗議してやめさせることが目的です。各国はどうしているのかというと、マグニツキー法という人権侵害に対して対抗できる法律、例えば、入国を拒否したり、資産を凍結したりして、迫害している人に損害を与える、やめさせるという法律ですが、もうすでにカナダ、アメリカ、ヨーロッパ各国、などの各国はできています。実際、それを発動して侵害を行なっている者を制裁しています。では日本は、遺憾とか、批判はしていますが、実行が伴っていません。日米首脳会談でも、G7でも、これは明らかに良くないのでやめさせるという非難までしているのです。しかし日本は行動が伴っていない。国会決議で、中国に対して人権侵害をやめさせる決議をしようとしたのですが、できませんでした。これすらできないというのは、非常に情けないことで、本気で悪いことは悪いと言わせるということで、議員連盟の活動は続けております。
▲写真 ⓒJapan In-depth編集部
安倍: それは超党派の議員立法でやればいいのではないか。なぜ、立法府はアクティブに動かないのか。
中谷氏: 日本は議院内閣制ということで、政府が強い権限の中で、国会議員の代表が政府に入っていますが、まず、内閣ありきで、国会で内閣の内容を変えることをあまりしないのです。例えば、予算とか、法律とか、一度国会で出来るとほとんど修正をしない。ところが、議論をしている内に、色々矛盾が出てきて、アメリカなんかは、防衛予算までどんどん変えています。しかし日本は、一回出た予算は、修正した歴史はほとんどなく、国の三権分立の中で、国会ができ得ることというのは非常に限られています。
国権の最高機関である国会は、国民の代表が入って仕切ることができるのですが、なかなかそういうことができません。議員立法も各党が合意しないと成立させないとかいう慣例があるのです。民主主義だからという理由で国会決議しづらくしているのかもしれませんが、折角、国会がありながら、それを使い切れてないというのは、非常にもったいない話で、やはり国権の代表者が集まった機関できちんと行政をコントロールしたり、外交でメッセージを送ったりやることが望ましい。例えば、台湾の問題もアメリカは台湾救済法とか、ほかには人権侵害決議法など国会で成立させているのです。国会は、そういう力のあるものにするべきだと思います。
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