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総裁選「人気だけで選ぶと必ず間違える」元防衛相中谷元衆議院議員

Japan In-depth / 2021年9月11日 11時36分

安倍: そういう風に考えると、今の総裁選の候補者の顔ぶれをどういう風に見ているか?





中谷氏: 高市さんは、誰が見ても強烈な保守だと思います。ただ、岸田さんも宏池会というのは伝統ある保守なのです。時代に合わせて変えていくという、真の保守として大平正芳さんとか、鈴木善幸さんとか宮沢喜一さんとか、民意を大事にしながら、変えてきたわけです。決して左だとは思いません。真の保守という風に思いますし、河野さんもお父さんとはまた違ったキャラで、どんどん時代の先取りをして、新しい日本の世代の支持を得ながら、日本を変えようとしているわけですから、そんなに心配するような候補者ではないと思いますし。





石破さんも、非常に頑固で自説を曲げない人なのですが、彼の安全保障論というのは、集団的自衛権については一貫して必要だと言っているのです。私は、よく石破さんと論争しますが、私は今の憲法で、集団的自衛権が読めないと思っていました。政府は、安保法制の時に限定的な集団的自衛権はできるのだと政府は展開し、それで法律を作りました。しかし、(集団的自衛権の)限度というのは、時代に応じて変化するものであり、フルの集団的自衛権も読める、という石破さんの学説はある意味正しいわけです。石破さんはいまだにそれに頑と固執して、今の自民党の憲法改正案、ただ自衛隊を認めますというだけではだめですよ、中身も訴えないとちっぽけな改革で終わって、それが世論になってしまう、という主張を持っています。憲法改正論争について大事なところを指摘していますので、ある意味安全保障のエキスパートとして評価できるのではないかと思います。





安倍: 最終的に、中谷さんは誰を応援するのか?





中谷氏: 岸田文雄氏です。菅義偉首相が不出馬を表明する前から国民の信頼を得る党にするんだという並々ならぬ決意で真っ先に表明をした。この迫力と真剣味、自分の身を捨ててまでやるんだという姿勢に共感しました。





また、5年前の国会で、半年間、平和安全法制の審議で、岸田氏が外務大臣、私が防衛大臣で国会答弁に立ちましたが、しっかりした対応と外交感覚を持っておられ、安定感がありました。派閥も宏池会の伝統を受け継いでおり、私が代表をしている有隣会は、加藤紘一先生や谷垣禎一先生の流れもあり、同根で今後、連携をしていきたいと思っています。





自民党の総裁選挙は、総理大臣を選ぶわけですから、単に人気とか、パフォーマンスとか、見かけがいいからだけで選ぶと、必ず間違えます。今は、大事な決断をしなければいけないわけで、それには緻密な議論と分析力と心に訴える力、安定感。そういう要素も入ります。やはり総理というのは、そういう力を持っている人ではないと、これからは務まらないのではないでしょうか。





(インタビューは2021年9月8日に実施)





トップ写真:ⒸJapan In-depth編集部




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