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団塊の世代の物語(12)

Japan In-depth / 2025年1月15日 23時0分

売り上げ1000億の企業なんてごろごろしている。


弁護士の力は、法律の力の共演者だからさ。」


「えっ?主演は?」


「もちろん、裁判所という巨大組織だよ。大変な権力装置だ。憲法というのは最高裁判所がこれが憲法というものだ、っていう諺があるくらいさ。法律があったって、その法律は憲法に反して無効だって決められる違憲立法審査権まであるからね。


「なんでもよく知っているのね」


「お恥ずかしい。すべて大木先生の受け売りさ。


彼はいつも、『裁判所は最後にはなんでも知っていることになる。でも、そこまで持って行くのは我々弁護士だ、って言っている。そのとおりだ。裁判官は弁護士に教えられて、なるほどと思ったり、とんでもないと思ったりだよ。


大木先生もまた、いつも裁判所にチャレンジしているのさ。


彼は口ぐせのように言っているよ、『勝率の良い弁護士なんて自慢にならない。勝てる事件は誰がやっても勝てる。勝てそうにない事件を担当して、必死になって勝ちに持って行く。そこに弁護士のだいご味がある」って』


でもね、裁判所って自立していないんだよ。」


「そう。政治家が最高裁判所の判事を決めているもの」


「そうじゃない。判決は紙切れだからね。それが確実に実行されること。場合によっては暴力装置を使ってでも裁判所の判決が実効性をもっていなければ、裁判所なんて何の意味もない。」


「ぶっそうなお話」


「そうさ。警察があって初めて世の中の平穏が保たれる。ときどきテレビのニュースに暴力団事務所の捜索なんてことが出てくるだろう。機動隊がいっしょに出動してる絵だ。」


「確かに。」


「警察があり、万一のときには軍隊が出てくるから、治安は守られていると僕は思っている。」


「いやね」


「いやなものか。女性にとっては深夜の交番ほど頼もしい味方はないはずだ」


「そういえば、そう」


「ね、そうだろ」


「でも、選挙に出る政治家は?どの人も個人よ。」


「いや、違う。組織たる自民党のトップになった人がエスタブリッシュメントの頂上だ。


でも、野党だって政権党になれば、エスタブリッシュメントに大変身だ。ただし、民主党の例もある。


政治家は個人としては力はない。集まって、総理大臣を選らぶから、力があるのさ。戦前と違って、総理大臣は大臣の首のすげ替えは自由自在だ、すくなくとも法のうえではね。」


「じゃ、参議院は?」


「参議院で自分の党が過半数でないと、衆議院の三分の二を占めていない限り、お手上げだ。」


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