【海外発!Breaking News】ドイツで犬、猫、猿などに「暴力的な」動物実験 「犬は殺されるために檻から出されても尻尾を振っていた」
TechinsightJapan / 2019年10月17日 5時50分
ドイツ、ハンブルク郊外の動物実験施設に、動物の権利擁護団体の活動家が4か月にわたり潜入し、内部の様子が秘密裏に撮影された。動物実験廃止を求める団体は今月12日に動画を公開し、実験施設の閉鎖や動物実験に関する規制強化を訴えた。
動物実験廃止を求める非営利組織「Cruelty Free International、以下CFI」とドイツの動物保護活動団体「Soko Tierschutz」が協力し、2018年12月から2019年3月に秘密裏に撮影された動物実験施設内部の様子がSNSで公開された。活動家が潜入調査を行ったのはノイ・ヴルムシュトルフ、ミエンブラ(Mienenbüttel)にある実験施設「Laboratory of Pharmacology and Toxicology、以下LPT」で、ビーグル犬、猿、猫、ウサギが実験に使用されていた。
CFIによると、LPTは家族経営で、製薬会社や農工業用化学物質などを扱う世界中の会社と契約し、薬剤を人間に投与する際の安全な量や期間、毒性的作用などの情報を提供している。実験には麻酔や鎮痛剤などが使われず、実験動物は嘔吐、内出血、呼吸困難、発熱、体重減少、昏睡、皮膚疾患、臓器不全などで苦しみ、ほとんどの場合は死に至るという。
潜入調査を行った活動家は2018年の秋にLPTに雇用され、4か月をかけて施設内の動物の様子を撮影しており「LPTの実験スタッフはほとんどが素人で、動物への扱いは非常に暴力的だった」と明かしている。
動画ではビーグル犬が狭い檻の中で血を流し、じっと動かない様子が映し出されているが、その目は虚ろで怯えているようだ。活動家によると、ビーグル犬は喉からチューブを押し込まれ、そこから何らかの化合物が入ったカプセルが投入され、そのまま檻に戻されて放置されるのだという。「Soko Tierschutz」のフレドリック・ミュルン氏は「ビーグル犬は殺されるために檻から出されるのにもかかわらず、尻尾を振っている。酷い仕打ちをされてもなお、人間の愛情を求めているのだ」と溜息交じりに語っている。
猿の実験に使われるのは、比較的身体が小さいマカク属で、その首には金具がはめられ、1匹ずつ小さな檻の中に閉じ込められている。ストレスから檻の中をぐるぐる回ったりする異常行動も見られ、人間が捕獲棒を使って檻から出そうとすると、声を上げて必死に抵抗する。動画では、首を固定され、手をテープでぐるぐる巻きにされた猿や、固定具から必死にもがいて抜け出そうとする猿も映し出されている。その表情からは絶望、怒り、そして悲しみが溢れ出ていた。
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