【海外発!Breaking News】「私の顔を奪っても、人生は奪えない」SNSで訴える酸攻撃の被害女性がインフルエンサーに(ドミニカ共和国)

TechinsightJapan / 2020年10月29日 21時0分

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今から9年前に酸攻撃を受けた女性が、Instagramに多数の写真や動画を投稿し「酸攻撃は私の顔を奪っても、人生は奪えない」と力強いメッセージを発信し注目されている。『Primer Impacto』『CNN en Español』などが伝えた。

ドミニカ共和国の首都サントドミンゴの北西に位置するボナオ在住のエスター・ヒメネスさん(Esther Jimenez、34)は2011年9月、25歳(一部報道では27歳とも)の時に見知らぬ男に酸攻撃を受けた。

当時エスターさんはカフェでレジ係をしており、男はいきなりやってきて「これはお前に送られたものだからな。俺がかけてやるよ」と言い放つと、ガラス瓶に入った酸をエスターさんの顔に振りかけた。

カフェでその様子を目の当たりにした人々は、激しい痛みでもだえ苦しむエスターさんの顔に水をかけると、近くの病院へと連れて行った。しかしそこでは手に負えず、エスターさんはサントドミンゴの「ルイス・エドゥアルド・アイバー病院(Luis Eduardo Aybar hospital)」の熱傷専門病棟へと搬送された。

エスターさんは顔、首、腕、足にIII度の熱傷を負い、その後4年間は入退院を繰り返した。これまでに受けた手術は27回に及び、身体の一部の皮膚を顔や首に移植した。また鼻の一部は腐り落ち、右の眼球は摘出せざるを得なかった。

エスターさんは「熱傷の後の焼けるような苦しみは耐え難いものがありました。私は正直、『助からないだろう』と思っていたのです。女きょうだいに『私の顔の様子を教えてくれる?』と聞くと『皺が寄った紙のようだ』と言われました。でもあの時は外見がどうだとか、全く気になりませんでした。私はとにかくあの痛みから解放されたかったのです」と当時を振り返ると、こう続けた。

「事件の後、母は酸攻撃に遭った私を直視できず、それが原因で命を落としました。また当時付き合っていた彼や友人数人が私から離れていきました。」

なおドミニカ共和国では酸攻撃をした者には5年の刑が科せられるが、エスターさんに酸をかけた男は未だに捕まっていない。エスターさんは「犯人を捕まえて欲しい気持ちはもちろんあります。ただ捕まってもたった5年で刑が終わってしまうのです。そして私が失ったものは二度と返ってこないのです」と憤る。

それでもエスターさんはなんとか立ち直り、神に感謝し、自分を失うことはなかった。現在4人の子供を持つシングルマザーであるエスターさんは、自分の経験を動画や写真でInstagramに明かしており、フォロワーは72000人を超えている。またYouTubeのアカウントも開設し、酸攻撃に対する刑の重罰化と酸の販売規制などについても語っているようだ。



そんなエスターさんが、メディアやInstagramで語った言葉をご紹介したい。

「『酸攻撃がなかったら』と思うことは今でもあります。でもこの9年間で、私は酸攻撃に遭った人々を支えるネットワークを見つけ、ずいぶん強くなりました。熱傷をして片目を失ってしまいましたが、私は自分の顔を隠そうとは思いません。だって今はとても幸せだし、美しいと感じるから。それに私には愛する4人の子供たち、姉妹、近所の友人、そしてフォロワーがいる。だから自分の経験を語って、同じ被害に遭った人たちをインスパイアする存在になりたいと思っています。」

なおロンドンを拠点に活動する非営利団体で、酸攻撃の根絶と被害者支援に取り組む「アシッド・サバイバー・トラスト・インターナショナル(Acid Survivors Trust International、ASTI)」によると、世界での酸攻撃の被害者は毎年1500人にのぼるそうだ。しかしこれは報告された数字で、被害に遭いながら通報しないケースも多いという。

この投稿をInstagramで見る Esther Jimenez(@jimenez.esther)がシェアした投稿 - 2020年10月月25日午前10時54分PDT

画像は『Esther Jimenez 2020年10月26日付Instagram「Tienes sabor a miel」、2020年10月12日付Instagram「A pesar de mi quemadura perder mi ojo」、2020年10月3日付Instagram「Que linda me siento」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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