フランス国際農業見本市(SIA)にジェトロが出展、水産品など食品PR(フランス、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月21日 0時20分
フランスのパリで2月24日~3月3日、国際農業見本市(Salon International de l’Agriculture:SIA)が開催され、ジェトロは日本ブースを出展し、日本産水産品などの食品のプロモーションを行った。
SIAは今回で60回目の開催となるフランス最大級の食のイベントで、食品や家畜の品評会と、国内外の物産フェアなどで構成される。主催者公表のデータによると、前回2023年は出展社数1,108社、来場者数61万5,204人、今回も出展社数1,000社以上、来場者数は60万3,652人だった。
大漁旗で囲まれた日本ブースには、日本や欧州から日系企業25社が参加し、ホタテやブリ、タイ、海藻などの水産品をはじめとした食品49商品を出展した。
大漁旗で囲まれた日本ブース(ジェトロ撮影)
ブース内のイベントコーナーでは、日本産水産品などの食品への理解を深めてもらうため、ホタテやブリなどの生育、出荷の特徴や、日本食のうまみや健康との関係を学べるセミナーを開催したほか、すし、おむすび、和菓子づくりなどを体験できるワークショップも行った。
また、来場者に商品の試食・試飲を提供し、アンケートや対話により反応を調査した。
商品を試食した来場者からは、「ホタテは、焼いたものも刺し身もおいしい」「説明を聞いて調理方法が難しくないことがわかった」などのコメントがあった。また「この商品を購入できるのはどこか」「いくらで買えるのか」など、商品への高い関心を示す声もあった。
今回参加した出展者からは、「多くの消費者の反応を直接確認することができて有益」「(商品の妥当な価格など)アンケートによって市場調査ができた」などといったコメントがあった。
日本ブースでブリの特徴と食べ方(刺し身、照り焼きなど)を説明(ジェトロ撮影)
青森県の水産企業が提供した卵付きホタテ(ジェトロ撮影)
フランスで日本食は一定のポジションを得ており、農林水産省の 2023年の「海外における日本食レストラン数」に関する調査によると、フランスの日本食レストラン数は欧州最多の4,680店。ジェトロの農林水産物・食品国・地域別マーケティング基礎情報によると、安価な現地産や国外産も多数流通しているため、日本産品には味や製法、ブランド力などで差別化が求められ、製品の特長に関する詳細な説明が有効となっている。
(佐野文昭、前田正弘)
(フランス、日本)
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