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アイルランドのバラッカー首相が辞意表明、次期首相は4月以降に決定(アイルランド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月22日 14時50分

アイルランドのレオ・バラッカー首相は3月20日の記者会見で、辞意を突如表明した。後任者が決まり次第、首相を辞任するとし、自身が率いる与党・統一アイルランド党の党首については即日辞任するとした。

同党は3月21~25日に党首選への立候補を受け付け、4月5日に新党首を発表すると報じられている。その後、イースター休暇明けの4月9日に再開する議会で、新首相への投票が行われる予定。

バラッカー首相は会見で「在職7年が経ち、自分がリーダーに最適とはもう思えない」と述べ、辞職については「個人的かつ政治的な理由だが、主には政治的なもの」としている。同氏は2017年にアイルランド史上最年少の38歳で首相に就任し、2017年6月から2020年6月までと、2022年12月からの連立政権(2017年6月6日記事参照2020年7月1日記事参照2022年12月22日記事参照)で2度首相を務めた。自身が同性愛者であることを公表しており、今回の記者会見では「子どもの権利、LGBTコミュニティー、女性の平等と体の自己決定権に関して、(アイルランドを)より平等で近代的な国にできたことを誇りに思う」と語った。2018年には国民投票により人工妊娠中絶の合法化を実現させている。

直近では、2023年11月にダブリン中心部で起きた暴動に対する政府の対応が広く批判された(「BBC」3月20日)。2024年3月初頭には、憲法上の家族の定義に婚姻関係にない家族を含めるための文言を変更する案や、家庭での女性の役割に関する文言を変更する案について、それぞれ国民投票による改正を試みたが、惨敗していた。

現地報道では、次期党首候補について、新型コロナウイルス禍で保健相を務めたサイモン・ハリス現・高等教育相が有力視されている。

(松丸晴香)

(アイルランド)

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