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新型「ミライ」のオーナーが羨む!? トヨタの手放し運転「アドバンストドライブ」は“買い”なのか?

くるまのニュース / 2021年4月20日 18時10分

トヨタが新型「ミライ」に追加設定した新技術「アドバンストドライブ」は、高速道路でハンズフリー走行など高度な運転支援をおこなう自動運転レベル2のシステムです。新型ミライのオーナーである国沢光宏氏が試乗しました。

■+50万円でより楽チンで安全なミライを購入可能!?

 トヨタ新型「MIRAI(ミライ)」に突如、「Advanced Drive(アドバンストドライブ)」というトヨタの新しい運転支援技術が投入された。

 どんな機能なのかスペックを見たら、ホンダ「レジェンド」に追加された自動運転レベル3と同等じゃありませんか!

 それでいて標準仕様のミライと比べて50万円しか高くない(レジェンドは約400万円高)。何を隠そう、私(国沢光宏)が発売と同時に新型ミライを買った時点では搭載されていなかった機能です。

 もし追加される時期がわかっていたら、きっとアドバンストドライブ付きを買っていたと思う。ということで「超素敵な装備だったら相当悔しいですね!」と考えつつ試乗してみました。

 アドバンストドライブの大雑把な概要を紹介すると「限りなく自動運転レベル3に近いレベル2」と考えればいい。高速道路で楽チン&安全を担保するハンズフリー走行が可能。

 ハンズフリー走行は、皆さんがイメージするよりずっと快適だったりする。渋滞のノロノロ走行や交通量の少ない高速道路の制限速度守った巡航は、運転していて退屈です。それでいて単純な走行状況になるため、居眠りやうっかりミスを起こしやすい。

 実際、高速道路の事故は渋滞時の追突や流れの良いときの居眠り運転が多いのだが、ハンズフリーはそこをフォローしてくれるのだった。

 渋滞時でいえば人間と違い、うっかりミスをしない。先行車に追従してくれます。はたまた高速巡航もストレスなし。ほかの人が運転するクルマに乗せてもらっているような穏やかな気持ちになれる。

 レベル3とレベル2の違いは、レベル2だと運転の主体がドライバーのままという点だけです。

 もう少し詳しくいうと、レベル2のハンズオフもレベル3も常にドライバーの目線を車載カメラで追いかけている。

 しかし目線が前を向いていなくてもOKなのがレベル3、前方を見てないとだメなのがレベル2ということです。

 ハンズフリーを50万円で買えるのなら安いと私は思う。ちなみにレクサス「LS」にもアドバンストドライブが追加された。

■煮詰め不足ながらアドバンストドライブ最大の特徴に期待

 アドバンストドライブ付きのミライを試乗と行きましょう。

 首都高9号線の走行車線でハンズフリーをセットして巡航を始めた、と思って欲しい。目的地は浦安のディズニーランド。湾岸線に出たら左方向へ進むことになる。

 すると辰巳ジャンクションの1.5kmくらい手前でミライは追い越し車線に進路変更。ハンズフリーの走行速度はメーター読みで制限速度+15km/hまでとなり、ここは60km/h制限のため75km/hしか出ない。

メーターが青く光っているとハンズオフが可能になる(画像はレクサス LS)メーターが青く光っているとハンズオフが可能になる(画像はレクサス LS)

 一方、現実的な流れの速度は100km/hくらい(道路事情も100km/hで安全)。走行車線なら75km/hで容認されるが、ワザワザ追い越し車線に出ていって75km/hでタラタラ走ったら後続車にケンカ売ってるようなもの。

 なぜ走行車線をキープしないのか不思議。この時点で「煮詰め不足かもしれませんね」と思った次第。

 日本の場合、制限速度と流れの速度が乖離している場所も多く、とくにジャンクションなどは40km/h制限です。

 日産「スカイライン」のハイブリッド車に搭載する「プロパイロット2.0」もジャンクションでは使いモノにならない。

 ただ、今回試乗したアドバンストドライブでは、進路は左方向なのにその手前で追い越し車線へ誘導したのは厳しいと思う。

 湾岸線に入れば80km/h制限のため、メーター読み95km/hまでハンズフリー可能(私は80km/h厳守)。快適に巡航できます。

 続いて車線変更機能を試してみた。後続車との車間がある程度確保できているタイミングでウインカー出す。興味深いことに同じような車間であっても「出来ません」と拒否されることもあった。どうやら安定していないようだ。

 そのほか、ハンズフリー走行中に突如「解除されました」となることが何度か。少しばかり煮詰め不足の雰囲気。

 現状だとスカイラインのプロパイロット2.0や、スバル「レヴォーグ」の「アイサイトX」に届いていない。けれどこの内容で50万円は高いとは思わない。

 なぜかといえば、アドバンストドライブ最大の特徴が「漸次アップデートしていく」ことにある。今回試乗して「アカンな」と思ったような制御を見つけたら修正していくという。

 おそらく最初はたくさんの「アカンな」が出ることだろう。そいつをPCのように自動&無償で書き換えていくのだ。

 半年もすれば今回「あらら」だったようなケースが、何事も無くカバー出来るようになっているかもしれない。

 気付いたらベテランと同じような運転サポート機能に成長しているんじゃなかろうか。長い目で評価したときのトヨタは強い!

 妙な場所で追い越し車線に進路変更したときは「買わなくてよかった」と思ったアドバンストドライブながら、隣に座っている開発担当者から説明を聞くうちに「待てば良かった」と徐々に反省の色が濃くなってきた。

 これから新型ミライを買う人は、ぜひともアドバンストドライブ仕様にすることをすすめておく。ちなみに後付けは出来ません(泣)。

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