なぜダイハツは「今」ハイブリッド車投入? ガソリン車発表から2年越し発売の訳
くるまのニュース / 2021年11月4日 9時10分
ダイハツ「ロッキー」とトヨタ「ライズ」のハイブリッド車が2021年11月1日に発売されました。なぜガソリン車の発売から2年後の投入となるのでしょうか。
■そもそもなぜ最初はガソリン車を発売したのか?
2021年11月1日に発表されたダイハツ「ロッキー」とトヨタ「ライズ」のハイブリッド車。
同車はこれまでガソリン車だけの設定でしたが、マイナーチェンジを機にハイブリッド車が設定されたのがトピックです。
これまで、ダイハツ(とトヨタにOEM供給される同社生産の)のコンパクトカーにはハイブリッドモデルがありませんでした。
しかし、いまや市場を見渡すとコンパクトカーでもトヨタ「ヤリス」「ヤリスクロス」やホンダ「フィット」そして「ヴェゼル」のように販売の大部分をハイブリッドモデルが占める車種が増えています。
さらに、トヨタ「アクア」や日産「ノート」「キックス」のように純粋なエンジン車を持たずハイブリッド専用車となっている車種もあります。
そんななか、ダイハツはコンパクトカーにハイブリッドを用意したのは当然成り行きといえるでしょう。
しかし、予想外がありました。それはハイブリッドシステムを「シリーズハイブリッド」としたこと。
シリーズハイブリッドとはエンジンは発電機に徹し、駆動力はモーターだけで発生する仕掛けです。これまでは、量産市販車に採用しているのは日産だけでした。
では、どうしてダイハツはハイブリッドの搭載にあたり「シリーズハイブリッド」を選んだのでしょうか。
担当したエンジニアは次のように説明してくれました。
「小さいクルマに最適なハイブリッドはどんなシステムか。
部品点数を少なく済ませ、構成するユニットをできるだけコンパクトにするにはどんなハイブリッドがいいか。
その答えがシリーズハイブリッドだった」
※ ※ ※
ロッキーとライズが発売されたのは2019年11月。
ハイブリッドモデルの追加はデビューから2年遅れてということになりますが、使われているプラットフォーム自体は電動化を視野に入れた設計となっていて、エンジニアによると「2年前にはハイブリッド車の基本構想は決まっていた」といいます。
ただし、まずはガソリン車を優先して開発したといいます。
そして、ダイハツにとってはじめてのシリーズハイブリッドとなるため、本格量産車としてははじめてのハイブリッドということもあり開発の工数が多く、ガソリン車に比べると発売のタイミングが遅くなったようです。
■ガソリン車&e-POWER専用SUV「キックス」とは何が違う?
小さな車体に、スペース効率よくハイブリッドを組み合わせるにはシリーズ式が最適だったというわけです。
ロッキーハイブリッドの車室内空間をガソリン車と比べてみても、目に見える部分で異なるのは荷室床下のアンダーボックス容量のみ。
ガソリン車ではエンジンルーム内に搭載される電装系バッテリーがスペースの都合上荷室床下に配置。
またハイブリッド車専用装備(メーカーオプション)となるAC100Vコンセントに電気を供給するための外部給電用インバーターが設置されることで床下収納部の容量が減っています。
駆動用バッテリーは後席座面下に置かれますが、ここはシートの形状など見える部分でのガソリン車との違いはありません。
ただ、バッテリー搭載のためにガソリンタンクを3リッターほど小さなタイプ(33リッター)とし、またフロアの形状もわずかに異なります。
ダイハツ「ロッキー」のハイブリッド車(カットモデル)
ところで気になるのは、すでに市販されているシリーズハイブリッドのコンパクトSUVである日産「キックス」との違いでしょう。
たとえばモーター最高出力/最大トルクは、キックスが129ps/260Nm、対してロッキーは106ps/170Nmと控えめ。
また、比べると駆動用バッテリーの容量も小さいものです。
そのため、アクセルを踏み込んだ際の加速の強さなどはキックスにリードを許すこととなるでしょう。
また、燃費性能もリード。WLTCモードで28.0km/LとコンパクトSUVのトップクラスを誇ります。
※ ※ ※
価格では、ロッキーのベーシックグレード「X HEV」は211万6000円からとなり、275万9900円からのキックスに比べるとリーズナブル。
ロッキーはAセグメントでキックスはBセグメントと車格は異なりますが、“ハイブリッドのコンパクトSUV”としてみれば価格面での競争力もあるようです。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ダイハツ&トヨタの「小さなSUV」販売再開! 約1年の沈黙から挽回なるか 「ロッキー・ライズ」どうなる?
くるまのニュース / 2024年4月23日 16時40分
-
マイナーチェンジした日産「ノート」に乗って根強い人気に納得
マイナビニュース / 2024年4月16日 11時30分
-
ミツビシ新型「“小さな”SUVミニバン」実車公開! 初のハイブリッド&タフ顔採用! スライドドアレスなタイの「エクスパンダー」日本導入は?
くるまのニュース / 2024年4月4日 10時10分
-
新型「キックス」の予想価格は319万円~! 日本導入時期など最新情報まとめ
MōTA / 2024年4月2日 18時30分
-
日産の新型「小さな高級車」実車公開! 全長4.3m級の「コンパクトSUV」! オシャ内装&タフ外装採用の「新キックス」米に登場
くるまのニュース / 2024年3月29日 13時10分
ランキング
-
1Z世代が選ぶ「ゴールデンウィークあるある」トップ10発表! - 「どこに行っても激混み」「結局家が落ち着く」「昼夜逆転」を抑えた1位は?
マイナビニュース / 2024年4月26日 16時27分
-
2ねんきん定期便の見込額に注意!年金から天引きされる4つのお金を知っておこう
オールアバウト / 2024年4月25日 21時20分
-
3「スマホから変な音する」奇妙な現象、7時間後に予期せぬ真相発覚 ネットずっこけ「そんなことある?笑」
よろず~ニュース / 2024年4月26日 18時20分
-
4麻生氏のトランプ会談に透ける下心丸出しな“片思い”…前大統領にいたっては親友シンゾーの死を忘れた?
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月26日 9時26分
-
5【SNSで話題】エアコン冷房「室外機に濡れタオル」で節電になるのか - ダイキンが検証結果を発表
マイナビニュース / 2024年4月25日 9時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください