えっ…スピード違反で「罰金1800万円」なぜ? 32キロ超過で免停10日&高額罰金… 日本じゃあり得ない海外ルールとは
くるまのニュース / 2023年7月19日 8時10分
海外には日本と異なる点が多くありますが、フィンランドでは、実業家の男性がスピード違反の罰金として約1800万円を支払ったことが話題になりました。
■スピード違反で1800万円の罰金…なぜ?
フィンランドでは、実業家の男性がスピード違反の罰金として約1800万円を支払ったことが話題になりました。
海外には日本と異なる点が多くありますが、海外の交通事情はどのようになっているのでしょうか。
2023年6月、フィンランド在住の実業家アンデルス・ヴィクロフ氏がスピード違反で警察に検挙され、10日間の運転免許停止処分と12万1000ユーロ(日本円で約1860万円)もの罰金を科せられたとして話題になりました。
地元紙は、ヴィクロフ氏が時速50km制限の道路を時速82kmで運転していたと報じており、時速32kmの速度超過だったことが明らかになっています。
仮に日本の一般道路で同程度のスピード違反をした場合には違反点数6点が累積し一発で免許停止処分となります。
また、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金という罰則が設けられているものの、フィンランドのように高額な罰金が科せられることはまずありません。
では、ヴィクロフ氏にはなぜこのような高額な罰金が科せられたのでしょうか。
それは、フィンランドでは違反者の所得に応じて罰金が決まるためです。
つまり交通違反者の所得が高ければ高いほど罰金も高額になります。
ヴィクロフ氏は物流やヘリコプターサービス、不動産などの幅広い事業を手がける実業家であることから、罰金が高額になったものとみられます。
実はこのヴィクロフ氏、過去にも2回スピード違反で捕まっており、2018年には6万3680ユーロ(約980万円)、2013年には9万5000ユーロ(約1460万円)の罰金を支払った経験があります。
ヴィクロフ氏は今回の件に関して「本当に後悔している」としつつも、「フィンランドでは医療費を15億ユーロ削減する計画だと聞いているので、私の支払った罰金がその穴埋めになることを望んでいる」と語っています。
■ヨーロッパでは「ドライブレコーダー」をつけるのがダメ? なぜ?
このように海外には、日本には馴染みのない交通ルールなどが定められている場合があります。
たとえばアメリカではスクールバスの追い越しが禁止されているほか、子どもを助手席に乗せるのは原則14歳以上からといった決まりがあります。
またアメリカで警察官に停車を求められた場合には速やかに路肩に停車し、両手をハンドルにのせて警察官の指示に従うことが重要です。
なぜならば、意味なく体を動かすと不審と判断されて警察官に発砲されるおそれがあるためです。銃社会と呼ばれるアメリカならではといえるかもしれません。
またフランスでは、特に道路標識で最高速度が示されていない場合、基本的に高速道路は時速130km、中央分離帯のある道路は時速110km、街中の道路は時速50kmなどと最高速度が決められています。
街中はともかく、高速道路などでは日本よりも高い最高速度が設けられているといえるでしょう。
フランスはスピード違反に厳しい国としても知られている
さらにフランスでは、飲酒運転を防止するために車両内(原動機付自転車は除外)にアルコール検知器を装備することが義務付けられており、違反した場合には11ユーロ(約1700円)の罰金が科されます。
そのほか、ドライブレコーダーの使用が禁止されている国も存在します。
日本では交通事故・当て逃げが発生した際の証拠保全や、自分の運転を記録するため普及率が上がっているドライブレコーダーですが、ポルトガルやルクセンブルク、オーストリアでは使用することが違法に当たります。
これらはプライバシー保護の観点から使用が禁止されているもので、違反した場合には100万円単位の高額な罰金を科せられる可能性があります。
ヨーロッパは全体的にプライバシー保護の意識が高く、フランスやベルギーでもドライブレコーダーは個人使用に限定され、インターネット上に撮影した動画を投稿することはできません。
※※※
海外には、日本人にとって驚きの交通事情がたくさん存在します。
もし外国の観光地などでクルマを運転する際には、現地の交通ルールを事前に理解した上で運転すべきといえるでしょう。
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