1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

古めの「旧車」あえて乗る人が増加! 交換部品がなくて泣く泣く廃車も!? “レトロ車”入手後に困ることとは?

くるまのニュース / 2024年3月13日 21時10分

現代のクルマとは違う魅力を持つことで人気の「旧車」ですが、その一方で古いだけあって、何かしらのトラブルが起きる確率は高くなります。旧車を所有するにはどのようなことに注意したら良いのでしょうか。

■旧車は劣化対策が重要課題

 安全装備はもちろん、運転支援技術まで盛り込んだ現代のクルマは工業製品としての完成度が高いことは知られていますが、その一方で、現代のクルマとは違う個性を求めて、20年以上前の“旧車”をあえて選ぶ人が増えています。
 
 しかしクルマは金属部品の集合体ともいえる代物だけに、古くなるほど何かしらのトラブルが発生する率が高くなってしまうもの。旧車に憧れていても手が出せないのは、そういった部分が心配だからという人も多いのではないでしょうか。

 旧車というジャンルは最近では細分化されており、諸説ありますが、日本の名車が数多く生まれた「1989年」前の本当の意味での旧車と、1990年代から2000年代の「ネオクラシカル(以降、省略してネオクラ)」に大別できるでしょう。

 そして70年代以前のリアルな旧車はとてつもない高値で取引されることも多いのですが、ネオクラはエアコンやパワステなどの現代的な装備も搭載され、車種によってはパワーも十分。

 想像以上に普段使いできるとあって、最近では旧車よりも高値で取引されるネオクラのスポーツカーも増えています。

 では、憧れの旧車を購入したい場合は、どんな点に注意すべきなのでしょうか。

 現代のクルマはもちろん、ネオクラの整備なども手掛けるT整備士によると、まずはその車種の専門店はあるか、パーツ(補修部品)の在庫が確保できそうな車種なのか、または社外品のアフターパーツが充実しているかが購入判断のポイントになってくるといいます。

「現在、パーツストックの保管年数が短くなってきており、製造から5~10年しか経っていない車種でもパーツ欠品となる事態が増えました。走行に関連する部品などはもちろん、バンパーやミラーなどの純正パーツも探すだけで大変です。

 これが旧車の場合、外装パーツはほとんど入手できないでしょうし、あっても社外品ばかりというのが現状です。

 この社外品パーツのクオリティが純正よりも劣るケースが多く、機関部品などもほぼ入手が難しいです。

 そうなると、旧車として人気でアフターパーツが豊富にある、または特定の車種専門店などで交換パーツのストックがあるのかが重要になってきます」

 例えば冷却系統や燃料周りなど、経年劣化で消耗する純正部品などの在庫状況は、旧車を入手後にメンテナンスできるかどうかということに大きく影響してきます。

 また専門店の有無は、単に整備の経験だけでなく、純正部品がない場合に代替えとして使用できる社外品パーツや、別車種のパーツを上手に利用するなど、特定の車種のノウハウがどれだけあるかということに関わってくるのです。

 特に古いクルマほどコンディションを維持するためには定期的なメンテナンスは欠かせませんし、車検を通すためにも保安部品などの交換パーツの有無も重要になります。

「もし旧車でエンジンが壊れてしまったとして、パーツの欠品によってエンジンの修復が難しい場合、代替えの中古エンジンやリビルド品に交換したくても、ストックがないことがあります。

 ほかの部分はまだ使えたとしても、泣く泣く廃車しなければならないこともあるということは忘れないでください」(T整備士)

■レトロなスポーツモデルはパーツがない!?

 本格的な旧車でなく、まだ現役としてバリバリ走れそうなネオクラでも、古さゆえの維持の問題は常に付きまとってしまうのは宿命のようなもの。ではどんな点に気をつけるべきなのでしょうか。

「古いクルマは、どんなに大事に乗っていても経年によって各部が劣化しています。ゴム部品は硬化やひび割れ、マフラーなど下回りもサビが発生している可能性もあります。

 まずは走行や操作に不可欠な機関やパーツに痛みが少ないかをチェックする必要があります」(T整備士)

一番売れた三菱「ランサーエボリューションIV」一番売れた三菱「ランサーエボリューションIV」

 これは維持だけでなく、購入前にも通じること。市場よりも安い価格の中古車を見つけると、テンションが上がってしまって冷静に判断できなくなることもあります。

 しかしT整備士は、目先の安さよりメンテナンスがどれだけされてきた車両か、現在のコンディションなどを総合的に判断してから購入するのが、最終的な維持費が違ってくるといいます。

「たとえばハイパワーと迫力のエアロで現在でも人気の高い三菱『ランサーエボリューション』シリーズなどは、(世代によっては)ほぼパーツの入手が難しい状況です。

 つまり搭載されているエンジンとパーツをどれだけ労わって乗り続けることができるかということが重要です。

 しかもそういったスポーツモデルは、たいていエンジンを酷使したり過走行の車両も多く、オイル類の交換だけではコンディションを取り戻せないケースも考えられます。

 何かあったときに相談できるショップやインターネットでのコミュニティを見つけておくと良いでしょう」(T整備士)

 特にインターネットでの車種専用コミュニティは情報量も多く、代替品や故障しやすい弱点、対処法などプロの知識量を超えていることも多々あります。

 そういった旧車ならではのコミュニティがあるかも事前に調べておくと、後々役に立つこともありそうです。

「あとは、古いクルマならではのコンディション維持方法として、オイル交換は早め、雪などの悪天候はできるだけ走行を控える、エンジンも使い続けるほうが維持しやすいのですが極端な高回転を避ける、ボディの塗装面を守るためにコーティングなども定期的に使用すると良いでしょう」(T整備士)

 オイル類は、高性能すぎると性能を十分に引き出せないこともあり、適正な量とグレードを使用することが大切です。

 人間と一緒で、クルマもトシを取れば、いろいろと気を遣う部分が増えてくるのは当然ですが、ただ努力したぶん、現代のクルマでは味わえない楽しさがあるのは間違いありません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください