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都心環状線「地中化」計画が具体化へ!? 首都高の京橋~汐留が「巨大緑地」に大変貌!? 銀座の「半地下区間」丸ごとフタする巨大計画とは

くるまのニュース / 2024年4月15日 16時40分

都心環状線の京橋~汐留の「半地下区間」に、蓋をして地中化する計画が進行中です。完成すれば一体どうなるのでしょうか。

■首都高の風景が大変化

 日本の首都・東京の都心をすり抜けていく、首都高。そのなかでも特に「大都会の非日常」を醸し出している異景が、都心環状線の京橋~汐留の「半地下区間」です。
 
 高層ビル群の下を、コンクリート壁に囲まれてクネクネと進むこの区間の風景が、大きく変化していきます。どう変わっていくのでしょうか。

 都心の首都高は基本的に高架道路で、新しいところでは長大トンネルで地下を抜けていきます。都心環状線の京橋~汐留のような半地下構造は非常に珍しい風景です。

 こんな構造になったのは、もともと川だったところを道路にしたからです。江戸時代に海側への埋め立てが進み、人工島と人工島のあいだに水路が網の目のように存在していました。そのひとつが「築地川」でした。

 1950年代後半に都心の交通環境を抜本的に改善するため、空中ルートである首都高の建設が決定しました。とはいえ、都心の密集地で用地取得は困難であることから、なるべく河川上や広い道路の上などを通る方針となりました。

 そういった背景もあり、築地川の区間の整備事業はスムーズに進み、1962年、首都高の最初の開通区間として完成したのです。

 さて、そんな築地川区間に、フタをして「完全地下区間」としてしまう計画が進行中です。地上部を丸ごと緑地公園にして、人が立ち寄れる憩いの場にしようというものです。

 今まで、築地川区間の首都高は文字通り川のようで、橋が無いと東西地区の行き来ができず、普通の街区にくらべて「分断」された状態でした。もし首都高の地上部がすべて「地面」になれば、東西エリアはシームレスになって、移動利便性が大きく向上します。

 きっかけは、築地川区間が大規模なリニューアル工事の時期を迎えていること。両側のコンクリート壁が老朽化しており、さらに昔の基準で作られているため耐震性に難があることなどから、更新工事は大規模になることが予想されます。

 これを機に、新たな築地川区間の形として、理想形に作り変えてしまえばいいというわけです。現在、首都高や自治体などのあいだで調整が進められています。その中で一定の方針を決めたのが、2019年に中央区が策定した「築地川アメニティ整備構想」です。

 この構想では地上空間を「都心に開かれた新たな緑化空間」にしたいとし、「かつての築地川の記憶を継承した、四季の移ろいを感じる”水と緑のネットワーク”」を目指すとしています。さらに街の回廊という機能や、まとまった広さのイベント会場、防災活動拠点としての活用も計画されています。

 そして首都高も2024年4月10日に、今後3年間を見据えた「中期経営計画」を発表。そこで「まちと一体となった道路空間の利活用による新たな事業(築地川区間)の創出」「新たな空間価値の創出と併せた道路線形の改良等(築地川区間)の具体化」と明記されています。

 今はまだコンセプトが挙げられているのみで、具体的に地上空間をどんな形にしていくか、というような設計検討は進んでいません。しかしこの中期経営計画をもとに、いよいよ具体的な形が明らかになっていくものと思われます。

 ビジネス街と下町が混在する都心にあって、特に「大都会」の趣きが強いのが、この銀座エリアに広がるビジネス街です。東京の街の雰囲気を楽しめますが、どうしても公園など「休憩スポット」に乏しいのが難点で、カフェなどを利用するしかありませんでした。

 都会の中でゆっくりと休める公共空間が求められるなか、首都高のプロジェクトに注目が集まっています。

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