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さい銭の硬貨、紙幣と「無償両替」します 山形市の隆勝寺、手数料節約へ取り組み

共同通信 / 2024年3月3日 9時3分

両替サービスを始めた隆勝寺の東谷智彦住職。2024年1月

 山形市の隆勝寺(りゅうしょうじ)が、さい銭として集まる大量の硬貨を紙幣と無償で両替するサービスを1月中旬から始めた。釣り銭に硬貨が必要な小売業者らと、さい銭を紙幣で管理したい寺側の思惑が一致。金融機関に大量の硬貨を持ち込むと手数料がかかるようになったため、両者にとって経費節約となる好都合な取り組みだ。(共同通信=島田海)

 東北財務局山形財務事務所は、両替をするための許可は不要で問題はないとしている。

 東谷智彦(ひがしたに・ともひこ)住職(31)によると、同寺にはお盆や年末年始の時期を中心にさい銭として年間約5千~1万枚の硬貨が集まる。年4回ほどに分けて硬貨を銀行に預けに行くが、大手銀行は近年、大量の硬貨の取り扱いを有料化。ゆうちょ銀行では2022年1月から、窓口での預け入れなどを対象に51枚以上の硬貨の取り扱いに手数料がかかるようになった。

 東谷住職も両替のたびに約千円の手数料がかかっていた。「人の願いが込められたさい銭が手数料として消えてしまうことに心苦しい思いがあった」と明かす。

 昨年、飲食店を経営する友人から「紙幣を硬貨に両替するのに手数料がかかって大変だ」と聞き、無償での両替を思いついた。

 サービス開始から約1カ月半で、コンビニエンスストアのオーナーや飲食店の経営者などから計10件の依頼があった。商売での利用以外では、参詣のため5円硬貨が多くほしいという依頼もあったという。

 事前に同寺に電話やLINE(ライン)で連絡し、金額を伝えた上で実際に寺を訪れて両替する。上限は千円までとしているが、可能な範囲内で柔軟に対応するという。

 東谷住職は「両替を縁として、地域の方とつながりたい。葬儀や法要以外でも皆さまのよりどころになれたらうれしい」と話した。

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