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大人になって魅力に気付いた2次元のいい男 当時分からなくてごめん!

マグミクス / 2023年1月30日 15時10分

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■「フラれ男子」こそ、大人にとっては魅力の宝庫!

 近年は子供の頃に見ていたアニメ作品を、動画配信サービスで見直す方も多いと思いますが、当時は憧れていたキャラクターに、「あれ!? この人って、こんなだった?」と、がっかりしたり、引いたりしたことはありませんか? その一方で、当時はノーマーク、あるいは嫌いだったキャラクターに、ときめくことはないでしょうか?

 甘口カレーを食べていた子供の頃と、辛口カレー好きになった大人の今では、キャラに胸がキュンとなるポイントも変わって当然です。この記事では、そんな、「大人になると評価が爆上がりする、懐かしいアニメ・マンガの男性キャラクター」をご紹介します。

●ジェローデル『ベルサイユのばら』

 名作『ベルサイユのばら』(著・池田理代子)は、子供の頃は男装の麗人・オスカルや、そのオスカルを支え、全身全霊をかけて愛するアンドレにときめいたものです。同作には他にも、やんちゃだけど男らしい衛兵隊のアランや、義賊「黒い騎士」の顔も持つ革命派のベルナールなど、魅力的な男性キャラクターがいました。

 そんななかで、視聴者・読者が大人になってから「評価が爆上がりした」という声をよく聞くのが、ジェロ様こと、ヴィクトール・クレマン・ド・ジェローデルです。ジェローデルは、オスカルが近衛隊隊長を務めていたときは、副官として従い、のちにオスカルに正式に結婚を申し込んだ、とても勇気のある男性。しかも、オスカルを初めて、「マドモアゼル」と呼んだ男性でもあります。家柄も剣の腕も申し分なく、優雅で気品も漂い、オスカルの無礼にも取り乱すことはなく、そればかりか彼女の心の奥底の哀しみにそっと寄り添う優しさを持つ一方で、あざやかにオスカルの唇を奪う大胆さ……。

 そんなジェローデルに対して、筆者も子供の頃は「アンドレを侮辱し、オスカルを奪おうとするキザでイヤなやつ!」としか思いませんでした。が、大人になって、ジェローデルの内なる熱さ、強さ、優雅さ、優しさに満ちた、いい男ぶりに気付いたのです。彼の将来性や経済力も、子供の頃には分からない魅力といえるでしょう。

 そして、何より大人になって初めて理解できるのが、彼の「引き際の美学」。愛する人への愛の証として、身を引くことを選んだジェローデルの後ろ姿のなんと美しく、尊いことでしょう。この「引き際の美学」こそが「大人になって、ジェロ様の魅力が分かった」と言う人が多い所以です。

●池沢金之助『イタズラなKiss』

 ひょんなことからひとつ屋根の下で暮らすことになった、ちょっとおバカな女子高生・入江琴子と天才でイケメンだけれど、性格に難ありな入江直樹の恋愛を描いた作品が『イタズラなKiss』(著・多田かおる)です。

 そんな同作に登場する「金ちゃん」こと池沢金之助は、琴子が大好きで何かとアピールしていますが、琴子には友達としてしか見てもらえない、かわいそうな男子でした。高校卒業後は、琴子と結婚したい一心で彼女の父親に弟子入りし、料理人を目指す一途な金之助ですが、子供の目にはどうしても、にぎやかし要員、ずっこけ要員にしか映らず、メインの直樹のツンデレな言動にキュンとしていた人が多かったはず。

 しかし、大人になったら、琴子に心底惚れて、それこそ人生を賭けて追う金之助が、けなげでかわいく見えていませんか? 金之助の「俺と結婚してくれへんか」というストレートな言葉も、ハートに刺さります。それはきっと、「追う恋」のドキドキ感だけでなく、「追われる恋」の安心感や幸福感を知ったからかも……。そして、最終的には、店をまかされるまでになるほどに努力家なところも、「評価爆上がり」のポイントです。

■国民的マンガ&アニメの評価爆上がりキャラのキーワードは「〇〇愛」!?

日本一有名なガキ大将・ジャイアンが表紙に描かれた『ドラえもん[ジャイアン編]』(小学館)

●ジャイアン『ドラえもん』

 国民的アニメ『ドラえもん』(著・藤子・F・不二雄)の日本一有名なガキ大将も、大人になってから印象が変わってきます。「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」「正しいのはいつも、おれだ」という名言からも分かるとおり、ジャイアンこと、剛田武は乱暴で横暴、傍若無人で自分勝手な男です。しかし、義理堅く面倒見がよくて兄貴肌なところや、情に厚く行動力があるという点では、いつもの幼なじみ4人組(のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫)のなかでは、やはりリーダー格でしょう。

 大人になってから、ジャイアンを見ると、たしかに乱暴なところは玉に瑕(きず)ですが、妹・ジャイ子を溺愛し、嫌々ながらも家業を手伝うところには、他のキャラクターたちよりも「家族愛」を感じます。また、みんながおびえるほどすさまじい歌声であっても、歌手になるという夢をけっしてあきらめないところも、男らしいです。そして、特に劇場版では、勇気やリーダーシップ、失敗をバネに奮起する強さを発揮するジャイアン。「体格もよくて、健康で、何かあってもサバイバルできそう!」と、将来的な期待値は跳ね上がります。

 中学生の頃からジャイアンの声優を務める木村昴さんが、「おはスタ」(テレビ東京系列)のメインMCをはじめ、バラエティ番組などへの出演が多くなり、おもしろイケメンぶりを発揮しているのも、「大人になったらステキになったジャイアン」を見ているような気持ちになる理由のひとつです。

●野原ひろし『クレヨンしんちゃん』

 恐妻家で足の臭いは強烈、キレイなお姉さんにうっかり鼻の下を伸ばす、ちょっとトホホなお父さんの野原ひろし。しかし、会社では部下に慕われる係長であり、家族を大切にする、意外と頼れる「とーちゃん」なのです。

 前述のジャイアン同様、特に劇場版では、家族を守る責任感の強さ、妻のみさえや子供たちへの深い愛情が際立ちます。2014年に公開された劇場版第22作品目『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』には、人間のひろしと、ロボットの「ロボとーちゃん」が登場し、どちらも家族愛を見せました。

 不完全でダメダメなところもいっぱいある人間のひろしですが、「俺は家族と一緒に未来を生きる!」「子供が俺たちの戦うエネルギーだろ!」など、家族愛に満ちた名言も飛び出し、泣かせてくれます。子供と一緒に『クレヨンしんちゃん』を見るようになり、「ひろしって、実はステキかも!?」と、ときめくママが続出しているようです。

●ベジータ『ドラゴンボール』

 世界中で愛される『ドラゴンボール』(著・鳥山明)で、大人になって評価が爆上がりしたのが、ベジータです。惑星ベジータの王子として生まれたベジータは、並外れた戦闘力を持つエリート戦士で、登場した当初は、とにかくプライドの高い嫌なヤツでした。同じサイヤ人であっても、生まれつきの戦闘能力が低い孫悟空を完全に見下していましたが、次第にその実力を認めるようになり、シリーズが進むにつれ、良きライバル、かけがえのない仲間になっていきます。

 のちにブルマと結婚して、息子・トランクスや娘・ブラと暮らすうちに、孤高の戦士だったベジータにも「家族愛」が生まれました。「家族愛」などという言葉とは、一番遠いところにいるように思えたベジータですが、家族を守るために体を張ったり、トランクスとの約束を守って家族旅行に行ったりするように。ひたすら修行と戦いに明け暮れる孫悟空よりも、よっぽど家族愛に満ちています。

 基本的に不機嫌な、いかつい顔をしているベジータですが、子供のときに見た残虐なベジータと、現在の優しい顔を見せるベジータとのギャップもあり、「実はとっても良いヤツなんじゃない?」と、戦士として以上にパパとして評価されています。

●バカボンのパパ『天才バカボン』

 最後を飾るのは、『アナと雪の女王』よりもずっと前に「これでいいのだ」と、ありのままでいることの素晴らしさをうたっていた『天才バカボン』(著・赤塚不二夫)の「バカボンのパパ」です。破天荒で無鉄砲、身勝手で意味不明なバカボンのパパですが、「これでいいのだ」という言葉のとおり、とにかく前向きな男でした。前向きにズンズン進み過ぎて、ハチャメチャになってしまうこともありますが、そんなときでも、パパの「これでいいのだ」の言葉がすべてを受け止めてくれます。

 子供の頃には、ただの無責任に聞こえた「これでいいのだ」という言葉ですが、与えてくれる肯定感は絶大です。時間に追われ、人間関係に揉まれる日々を過ごす大人こそ、胸に刺さる言葉と言えるでしょう。そして、そんなことをサラリと言えてしまうパパの心の広さや深さも、子供の頃には気付かない魅力です。

(山田晃子)

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