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ハードな設定だけど笑えるマンガ 「命がけなのに」「お前がボケるんかい」

マグミクス / 2023年2月1日 18時10分

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■いつ死んでもおかしくない設定だからこそ「笑い」が大事?

『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』など、タイトルに物騒な文字が並んでおり、事前の基本設定を聞いても「暗そう」「ハードだな」と思っていたのに、意外とコメディシーンが多いマンガは数多くあります。

 近年では、殺し合い中でもどんどんギャグを盛り込んでくる『ゴールデンカムイ』が代表的な例です。そんな、ストーリーはシリアスですが、ギャップのあるギャグ場面のおかげで暗くなり過ぎずに読み進められる、ギャップのあった作品を振り返ります。

●『進撃の巨人』

『進撃の巨人』(著:諌山創)の物語は、巨大な壁に囲まれた街が、人を食べる巨人の群れに襲撃されるところから始まります。アニメのPVなどでも強調されるのは巨人の恐ろしさで、作品に触れる前は、暗くて怖い印象を持っていた人も多いのではないでしょうか。もちろん基本的な物語はシリアスで、巨人との戦いを軸に、少数民族弾圧や戦争など、重いテーマが描かれています。

 しかし、作中には、意外なほど笑える場面が多々ありました。壁内人類最強のリヴァイが、実は潔癖症で掃除好きというのは、鉄板のギャグ要素です。また、初訓練の緊張感ある自己紹介の最中にサシャがなぜか芋を食べている場面、ハンジが牢のなかで父の記憶を見たエレンの「中二病っぽい独り言」を真顔でいじる場面のほか、コニーの「エレンの家ぇぇがあああああああああああっっ!!」や、ジークの「何だよぉおもおおお またかよぉおぉぉおおおお」などのネタセリフも愛されています。緊迫した場面で急にあらわれるコメディに、思わず笑ってしまった、という意見も少なくありません。

 他にも、ザックレー総統の特殊過ぎる「拷問」や、女装したアルミンに興奮して性癖が歪む男など、意外なキャラのブラックジョークも秀逸です。また、同作の単行本の「次巻予告」は、何の制限もなく「ボケまくり」で、名物となりました。ちなみに、作者の諫山先生はTV番組で次回作について聞かれた際に、「ブラック・コメディをやりたい」と答えています。

●『鋼の錬金術師』

『鋼の錬金術師』(著:荒川弘)は、悲劇的な展開も多い作品ですが、コメディシーンも多く、暗くなりすぎない作風で人気を博しました。しかし、「ダークファンタジー」と紹介され、コミックスの表紙もシリアス風味なので、読む前は「暗そう」と感じていた方もいたようです。

 主役のエルリック兄弟は、兄・エドが右手左足、弟・アルが身体全てを失っており、これだけでも暗くなりそうな状況ですが、そこに民族虐殺の復讐者・スカーや、人柱(生贄)を求めて暗躍するホムンクルスなどの勢力が絡み、シリアスさは回を追うごとに深まります。しかし、主役のふたりはあくまで前向きに生きており、エドがチビいじりされる場面や、アルが甲冑の頭を外して周囲を驚かす場面などは、絵もデフォルメされ、分かりやすくコメディが強調されていました。

 また、分かりやすいコメディ要員としては、アームストロング少佐が挙げられます。スキンヘッドにカールしたひと房の前髪という独特の髪型、筋骨隆々で脱ぎたがり、情に厚く涙もろい性格など、ギャグ要素の強い少佐は、登場するたびに作品の雰囲気を明るくしてくれる存在でした。実写版では、まさかの山本耕史さんがキャスティングされ、自慢の筋肉を披露しながら演じています。

●『うしおととら』

 妖怪を殺す「獣の槍」に選ばれた少年・蒼月潮(あおつき・うしお)と、相棒の妖怪・とらが主人公の人気マンガ『うしおととら』(著:藤田和日郎)には、トラウマ級の恐ろしい妖怪も多数登場します。妖怪退治という題材の時点で怖そうですが、藤田先生の独特の画風と相まって、数々の恐怖シーンが生まれました。

 しかし、うしおを食べようとしても食べられないとらのかわいらしいドタバタや、旅の途中で出会う香上や片山などのバカキャラたちのすったもんだが、恐ろしい場面や悲しく泣ける場面の間に読者を癒してくれます。

 描きこみの多いホラーテイストのストーリーのなかに、ギャグを散りばめていく作風は、藤田先生のその後の作品でも持ち味となっていきました。ちなみに藤田先生本人も、仕事場に「ムクチキンシ(無口禁止)」と掲げるほどおしゃべりで明るい人物として知られており、『吼えろペン』『GS美神 極楽大作戦』『かくしごと』など、他作品に藤田先生がモデルのキャラが多数登場するほど愛されています。

(SU_BU)

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