【漫画】一家心中で生き残り、首のアザが消えない青年 リスカ少年が明かした衝撃の事実に5万人が「厨二に刺さる」【作者インタビュー】

■「自殺は絶対ダメ」強い信念の青年が出会ったリスカ少年

　正義感の強い青年は、女子高生の自殺を止めて警察から表彰されます。親が無理心中をはかり、ひとり生き残ったというつらい経験から「自殺は絶対ダメ」という信念をもっており、自殺をしようとする人を見るとなんとしても助けたくなります。帰り道、自殺の名所へ行こうとする、手首にリストカット跡がある少年と出会います。そこは自殺の名所であるだけでなく、世の中を憎んだ自殺者が蘇るという妙なうわさがある場所で……？

　反転シャロウさん（@sharoh_hanten）が『自殺の死因が能力になる話』としてX（旧：Twitter）に掲載した『死ニカエリ』（新潮社）が話題です。いいね数は5.8万を超えており、読者からは「能力設定好きすぎる」「ダークな感じがたまりません！」「絶賛厨二病なので刺さりました」などの声があがっています。

　反転シャロウさんは漫画家として活動しており、『死ニカエリ』全3巻（新潮社）が発売中です。また、「マンガUP!」「ガンガンONLINE」にて、殺人鬼の先生×復讐を誓う生徒のダークラブマンガ『先生のやさしい殺し方』を連載中です。

　作者の反転シャロウさんにお話を聞きました。

ーー今作『自殺の死因が能力になる話』が生まれたきっかけや、理由を教えて下さい。

　当時、能力バトルマンガを描きたいと思い立ち、もともとアングラな題材が好みだったので「自殺」にまつわる能力を選びました。『シニカエリ』という読切を経て今作を描きまして、キャラクター設定は読切版から大幅に変更しています。

ーー今作を描くうえで工夫したポイントや、お気に入りのシーンなどはありますか？

　題材が題材なので、あまり暗くなりすぎないように主人公は明るいキャラクターにしました。お気に入りのシーンは、死因能力を使うシーンです。格好良いと同時に自殺ゆえの痛みも表現できたかなと。

蘇った自殺者たちによる異能力バトルマンガ『死ニカエリ』第3巻（新潮社）

ーー死因にまつわる能力を持つ登場人物たちのキャラメイクに多くの反響がありました。キャラクター制作でこだわった点はありますか？

　そのキャラクターの自殺方法が想像できるような見た目にしました。内面に関しては、その自殺に至るまでの理由を逆算して考えています。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。

「厨二病の頃に読んでいたら確実に影響を受けていた」的な感想はうれしかったです。ターゲット層はまさしくその年齢層でしたので、リアル厨二病の方に楽しんでいただけたらと思いました。もちろんフィクションとしてですが……。

ーー今作が収録された書籍『死ニカエリ』全3巻（新潮社）が発売されています。あらすじや見どころを教えて下さい。

　蘇った自殺者、死ニカエリが殺し合うお話です。いちおう自分のなかでは、王道自殺バトルマンガとして描いています。その自殺方法がどんな死因能力なのか、そして主人公に隠された秘密についても気にしつつ読んでいただきたいです。

ーー反転シャロウさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　小さい頃から絵を描くのが好きで、マンガを読むようになってからは自然とマンガを……という感じです。「こんな面白いマンガを自分も描いてみたい！」という強い思いが当時からありました。

ーー今後、X（旧：Twitter）で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　新作や過去作問わず積極的に発表していきたいです。『死ニカエリ』自体も数年前の作品で、当時はここまで話題にならなかったので、やはり知られることが大事なんだと痛感しました。普段の作風も大体このような感じなので、ご興味を持ってくださった方は、今後もチェックしていただけるとうれしいです。

（マグミクス編集部）