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大型犬との日常描く『姫ばあちゃんとナイト』 作者が語る、ほのぼのエピソードの源泉とは

マグミクス / 2021年8月26日 11時10分

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■耳が遠いおばあちゃんと賢い大型犬の日常にほっこり!

 東京都練馬区の一軒家で暮らしている、姫ばあちゃんとゴールデンレトリバーの「ナイト」。耳がちょっと遠い姫ばあちゃんと、お利口だけど甘えん坊なナイトが寄り添う、ほのぼのとした日常を描いたマンガ『姫ばあちゃんとナイト』の単行本が発売中です。

 同作は漫画家の佐倉イサミさん(@sakura_isami)が「pixivコミック」で2021年4月まで連載し、ピクシブエッセイ主催「とある日常マンガ賞」で大賞を受賞した作品。おばあちゃんと犬、そしてふたりを見守る町の人びとの毎日が、あたたかいタッチの絵と優しい世界観で綴られており、「ほっこりする」「コロナ禍でひと息つける」と反響を呼んでいます。

 おしゃべりが大好きな姫ばあちゃんと、甘えん坊だけど姫ばあちゃんを守ろうと頑張るナイト、近所で出会うおまわりさんや女子高生といった個性的な人びととの交流など、読む人の心を温かくしてくれるエピソードが満載の作品です。 

 現在は「cakes」にて『もふっとキャンプ』、「COMIC BRIDGE」にて『29時の朝ごはん~味噌汁屋あさげ~』を連載中の作者・佐倉イサミ先生に、『姫ばあちゃんとナイト』についてお話を聞きました。

* * *

ーー『姫ばあちゃんとナイト』では、ゴールデンレトリバーの習性や行動がとてもリアルに描かれていますが、佐倉イサミさんとって、ゴールデンレトリバーは身近な存在だったのでしょうか?

佐倉イサミさん(以下、敬称略) 過去の話ですが、実家にオスの豆柴がいました。ゴールデンレトリバーとはずいぶん大きさの違う、小さな家族でしたが、マンガに登場する「ナイト」は豆柴との思い出や、大型犬が家族にいる友人たちから聞いた話を取り入れている部分が多くあります。

 ナイトをゴールデンレトリバーにしたのは、補助犬として活躍している姿を雑誌で見て、かわいさと誠実さに惚れたのが決め手です。最近は、読者から愛犬とのエピソードを教えていただく機会も増えて、描き始めた当初よりゴールデンレトリバーが身近な存在となっています。

ーー「おばあさんと大型犬」という意外な組み合わせも印象的です。このような組み合わせにした理由は何だったのでしょうか?

佐倉イサミ 読んでくださる方が「どうかこの先もずっと穏やかに暮らしてくれ!」と思ってくれるようなキャラクターにしようと考えた時に、まず思い浮かんだのが縁側に座る小さなおばあさんでした。そのおばあさんを守ってくれる存在として、大きくて優しい犬のナイトが誕生しました。

 私の大好きだった祖母がとても穏やかな優しい人で、番犬として雑種を家族にしていたエピソードが、構想のきっかけになったのだと思います。

■ふたりの絆、そしてふたりを見守る町の人びとの描き方

おじいさんが好きだったさつまいもを仏壇にそなえたところ、ナイトが横取りしてしまうというお茶目なエピソード。『姫ばあちゃんとナイト』2話より

ーー耳が遠い姫ばあちゃんをナイトがさりげなくフォローしたり、言葉が分からなくてもお互い通じ合っていたりして、各エピソードで姫ばあちゃんとナイトの絆の強さを感じます。ふたりの絆を表現するにあたり、工夫された点はありますか?

佐倉イサミ ナイトに守られる姫ばあちゃんは、か弱いけれど人生経験が豊富で、めったなことでは動じない。姫を守るたくましいナイトはまだまだ甘えん坊……という部分に、お互い補いあう存在であることを常に意識して描いています。

 多くの言葉が必要のないふたりの絆はシンプルに面白さを伝えられると思い、4コママンガでの表現方法を選びました。

ーー作中では、おまわりさんや女子高生など、姫ばあちゃんとナイトを見守る個性的な面々も登場し、世代を超えた人びとの交流も豊かに描かれています。登場人物のキャラクターはどのように考えられたのでしょうか?

佐倉イサミ 散歩やお出かけの際にどんな人たちと定期的に会うかを考えて、町の人を作り上げました。おまわりさんの武士はナイトのライバルとして、最初に思い浮かんだサブキャラクターです。耳の遠い姫ばあちゃんと深く交流する町の人たちは、相当な姫ばあちゃんとナイトのファンなので、内に秘めた個性や感情は強めで描いています(笑)。

ーー『姫ばあちゃんとナイト』の連載は最終回を迎えていますが、連載を振り返って、描き切れたと感じた部分や、今後の創作につながるような発見などがありましたら、教えて下さい。

佐倉イサミ 『姫ばあちゃんとナイト』は、今まで描いてきた創作マンガのなかでも特に自分の作風を活かした作品だったので、多くの方に受け入れていただけて大きな励みとなりました。

 正直まだまだふたりの生活を描き足らず、Twitterで個人的に連載を続けているので、単行本を読んだ後に、その後のお話をSNSを読んでいただけたらうれしいです!

ーー最後に読者に向けてメッセージをひとことお願いします。

佐倉イサミ これからもひとりと1匹の日常は続き、たくさんの人たちとさまざまな形で交流していく予定です。ぜひ、姫ばあちゃんとナイトのご近所さんになった気分で見守ってください。

(マグミクス編集部)

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