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活気づく転職市場、高卒は厳しい? 学歴フィルターの突破方法と狙い目の成長業界・職種

まいどなニュース / 2025年1月11日 20時30分

高卒の転職は厳しいのでしょうか

近年では転職市場の拡大に伴い、中途採用(経験者・キャリア採用)を取り入れている企業が増えています。しかし、求人の応募条件のなかには、学歴を指定するものも少なくないのが現状です。

そのため、高卒での転職を検討しているものの、ハードルが高いのではないかと不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、高卒転職の現状や転職を成功させるポイントなどを解説します。

高卒の転職は厳しい?高卒者の転職事情とは

結論から述べると、高卒の転職は大卒の転職よりもハードルが高いと言われています。日本の多くの企業が未だに学歴を重視する傾向があるためです。「大卒以上」と求人の応募要件に記載している企業も少なくありません。

しかし、近年は「学歴不問」や「未経験者歓迎」といった求人やコミュニケーション能力や責任感を重視する企業が増えています。これは、少子高齢化による深刻な人手不足が影響しているからです。実際に、人手不足で倒産する企業が増えており、応募者の受け入れを広げる動きが加速しています。

そのため、ポイントをおさえた転職活動を行えば、高卒でも転職を成功できる可能性は十分にあります。

高卒の転職が厳しいと言われる理由

高卒の転職が厳しいと言われる理由を詳しく見ていきましょう。

<「高卒可」の求人が少ないため>

高卒での転職が難しいと言われる理由の一つは、そもそも「高卒可」の求人が少ないことです。転職市場が拡大するなかでも求人の母数が少ないため、結果的に高卒での転職が難しくなっています。

また、現代は多様性が尊重される社会になりつつあるものの、未だ多くの企業では学歴を重視する傾向があります。同じ求人に複数の応募者が集まった場合、大卒者を優先して採用するケースも少なくありません。

これは、「学歴フィルター」と呼ばれ、応募者の学歴を基準に選考を行うことを指します。学歴フィルターが残る企業に応募すると、高卒者が選考で不利になり、書類選考を通過できないことが多くなります。

<離職の可能性が高いと判断されやすいため>

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和32年3月卒業者)を公表します」によると、新規学卒就職者のうち、3年以内の離職率は高卒が38.4%、大卒が34.9%だったことがわかっています。
※出典元:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します」

高卒の離職率は前年比で1.4ポイント増加しており、企業から離職する可能性が高いと判断されやすいと言えます。

企業はより長く働いてくれる人材を求めています。離職者が増えると人手不足がさらに深刻化し、企業運営に支障を来しかねません。そのため、企業は離職のリスクを避けようと、採用で高卒者を敬遠することがあります。

<スキルや経験の証明が難しい>

高卒者は経験が限られがちで、大卒者と比べるとスキルや経験の証明が難しいとされています。

中途採用では即戦力が求められるため、スキルや経験が一つの基準になります。大卒者の場合、学業やサークル活動、アルバイト、インターンなど、在学中にさまざまな経験を積むケースが一般的です。特に近年は専門的な知識やスキルが求められる仕事が多く、豊富な経験が採用にプラスの要素となります。

一方、高卒者は環境的にも実績やスキルが少ないと見なされやすく、不利な立場に置かれやすいと言えます。ただし、前職で十分なスキルや経験を積んでいれば、採用される可能性もあります。

高卒の転職を成功させるポイント

高卒者の場合、スキルの証明が難しいため、転職に不安を感じる方もいるでしょう。高卒での転職を成功させるためには、いくつかのポイントをおさえておく必要があります。

<自己分析を行いキャリアプランを明確にする>

理想に近い転職を実現するためには、自己分析を通じて自分の向き・不向き、仕事において重視したい点などを把握することが大切です。

自己分析とは自分自身を深く掘り下げ、強みや弱み、価値観、興味関心などを客観的に分析する作業です。

自己分析をすることで、どのような仕事がしたいのかが見えやすくなります。転職の軸が明確になり、効率的に転職活動を進められるでしょう。

さらに、キャリアプランを明確にしておくと、転職後のミスマッチを低減できます。

<業界・企業研究を行う>

業界・企業研究を徹底し、業界の将来性や企業のビジョンを把握することも重要です。自分のキャリアプランを実現できる企業を見極められ、転職後のミスマッチを防げます。

また、ミスマッチが起こると仕事へのモチベーションが低下し、早期離職につながりかねません。それを防ぐためにも、業界・企業研究を行いましょう。

業界や企業の情報は、ホームページや口コミサイト、就職四季報などから得ることが可能です。また、多種多様な企業が集結する転職イベントに参加し、担当者に直接質問して情報を集める方法もあります。

<企業側が採用時に重視する能力を知る>

転職を有利に進めるためには、企業にしっかりと自分をアピールする必要があります。

効果的にアピールするには、企業側が採用時に重視する能力を把握することが大切です。企業が重視する要素に合わせて自分を的確にアピールすることで、採用される可能性を大幅に高められます。

厚生労働省の「若年者の就職能力に関する実態調査結果」によると、企業は高卒者を採用する際に次のような能力を重視していることがわかっています。

・コミュニケーション能力
・基礎学力
・責任感
・積極性・外交性
・ビジネスマナー

同僚や上司と円滑に仕事を進めていくためには、コミュニケーション能力が欠かせません。与えられた仕事を最後までやり遂げる責任感も、企業が重視するポイントの一つです。

<転職時の条件に優先順位をつける>

転職時に求める条件が多すぎると選択肢が狭くなるため、自己分析やキャリアプランをもとに優先順位をつけるようにしましょう。ここまでで紹介したとおり、「高卒可」の求人数は大卒よりも少ないのが実情です。求める条件をすべて満たす求人と出会える可能性は低いと言えます。

求める条件に優先順位をつけるポイントは、自分にとって何が重要かを考えることです。働き方や収入、企業文化など譲れない条件と妥協できる条件を整理することで、求人の選択基準が明確になります。

<資格取得・スキルアップを目指す>

中途採用では即戦力が求められる傾向にあります。高卒者が転職を成功させるには、資格取得やスキルアップを目指す方法が効果的です。

資格取得やスキルアップは、応募時のアピール材料にもなります。経理職への転職を希望するなら簿記、エンジニアならITパスポート、不動産業界なら宅地建物取引主任者など、業界や職種に合わせて採用に有利になる資格の取得を目指しましょう。

<高卒向けの転職サービスを活用する>

転職市場が活性化しているなか、求職者の転職活動をサポートする多様な転職サービスが登場しています。

高卒での転職を成功させるためには、高卒を対象とした転職サービスの活用が有効です。転職サービスを活用すると求人情報を得られるだけでなく、自己分析の手助けやキャリアプランへのアドバイスなど、転職活動をトータルでサポートしてくれます。

高卒でも転職しやすい業界

転職を成功させるためには、高卒でもチャレンジしやすい業界や職種を目指すのも選択肢の一つです。特に若年層はポテンシャルが重視されるため、未経験の業種や職種でも採用される可能性があります。

次のような状況にある業界や職種は、高卒でも転職しやすい傾向にあります。

・実務経験を重視する
・年齢を重視する
・適性を重視する
・人手不足の状態にある など

具体的には介護・福祉業界、建設業界、製造業界、IT業界、飲食業界などがあげられます。

また、高卒区分がある公務員も、高卒でチャレンジしやすい職種の一つです。年齢や条件によっては、新規採用や社会人採用での受験が可能なケースもあります。

高卒者が転職活動の際に注意したいこと

転職活動を慎重に進めなければ、転職後にミスマッチが起きる可能性があります。好条件に見える求人が、必ずしも自分が求める働き方に合うとは限りません。

たとえば、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークを導入する企業が増えましたが、最近では出社に戻る動きも強まっています。そのため、応募時にテレワーク可と記載されていても、入社後にオフィス出社になる可能性もあるかもしれません。

また、働き方改革が進んでいるにもかかわらず、未だに「ブラック企業」と呼ばれる企業も存在するため、焦って応募先を決めるのは避けたほうがよいでしょう。

転職の失敗を避けるためにも、業界・企業研究はしっかりと行う必要があります。一人で転職活動を進めることに不安がある場合は、キャリアアドバイザーのサポートが受けられる転職エージェントの活用も検討しましょう。

ポイントをおさえて高卒での転職を成功させよう

高卒での転職は、学歴や経験の壁を感じることもあるかもしれません。しかし、近年は学歴不問の求人も増加傾向にあり、若年層であればポテンシャル採用も期待できます。

まずは、自己分析と業界・企業研究からはじめてみましょう。求める条件に優先順位をつけ、自分にとって何が大切かを考えることも重要です。

(まいどなニュース・20代の働き方研究所/Re就活)

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