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金融アナリストが教える!新年度から始める資産形成のスタートアップガイド

MONEYPLUS / 2024年4月6日 7時30分

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金融アナリストが教える!新年度から始める資産形成のスタートアップガイド

新年度がスタートしましたね!新たなことにトライされる方も多いのではないでしょうか。また将来を見据えてこの機会に投資を含む資産形成のスタートを切る方もいらっしゃるかもしれません。大学生でも新NISAが活用できることもあり学生投資家も増えているようです。

今回は少額から始められる投資による資産形成の方法や投資の基本、将来のための準備などを紹介します。

投資初心者が長期的に安定したパフォーマンスを出すための投資方法として、まず、「定期積立投資とドルコスト平均法」と「インデックスファンドへの投資」という方法が挙げられます。


定期積み立て投資とドルコスト平均法

定期積立投資は、毎月一定額を投資する方法です。市場の値動きに左右されずに一定のペースで資産を積み立てることができるため、長期的な資産形成に適しています。大きな一括投資をする必要がないので投資を始める敷居が低くなるでしょう。

また、市場の変動を平準化する効果もあります。定期積立投資において一定期間ごとに一定額を投資する方法をドルコスト平均法といいますが、同じ金額を定期的に投資するため、市場の値動きに左右されずに資産を積み立てることができます。市場が高い時には少ない株数を、市場が低い時には多い株数を購入することで、リスクを分散しやすくなります。また、購入価格の平均を下げることができます。これにより、長期的にはより低い平均取得価格で資産を保有することができます。

加えて、感情的な売買を防止することができます。市場が不安定な時期にも、着実に投資を続けることができます。

インデックスファンドへの投資

インデックスファンドは、特定の指数(例: S&P 500)の動きに連動するように設計された投資信託です。市場全体の動向に連動するため、個別株に比べてリスクが分散され、長期的な成果を得やすいとされています。また、運用コストが総じて低いことも魅力の一つです。同じ指数に投資する投資信託やETF(上場投資信託)でも、運用管理費用などコスト面に相違がありますので、できるだけコストの安いものを選ぶ事が重要です。

投資信託やETFは、複数の銘柄や資産に分散投資することができるため、リスクを分散しやすくなります。そのなかでも特にインデックスファンドやETFは、市場全体の動向に連動するため、比較的安定したリターンを期待することができます。

これらの方法は、長期的な視野を持ちつつ、積極的な運用を行わずに資産形成を行うことができるため、学生さんや投資初心者にとって有益な方法と言えます。

15年で元本が3倍弱まで成長する可能性も

実際に新NISAでの投資で人気なのは全世界型(オールカントリー=オルカン)やS&P500といった投資信託です。ただ、オルカンやS&P500だけでは投資としては不十分なのではという指摘もあるようです。確かに、ただ指数に単純に投資をしていくだけでは投資のリテラシーはあまり上がらないかもしれません。また積み立てて投資をしていくやり方は、資産を形成するまでに長い時間がかかると言うデメリットがあります。しかしながら、これから投資を始める学生さんなどは老後まで長い時間がありますので、長期間で小額ずつ積み立てていく方法は、時間的な優位性も利用できますし、仕事が忙しい若い世代も、投資にあまり時間を割かずに資産を形成できる点は、このやり方の良いところだと思います。

パフォーマンス面の一例を紹介しましょう。例えば、全世界株式(MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)に2008年10月から2023年10月末まで毎月3万円を15年間積み立てた場合、ただ貯めただけなら540万円なのが、投資の複利の効果も手伝って、約1536万円になったのです(投資元本と評価額で996万円の差)。この計算はあくまで過去のデータによるシミュレーションであり、実際の運用とは異なりますが、それでも投資の可能性を感じていただけるのではないでしょうか。

分散投資とリバランスはしっかりと

単純にインデックスファンドに投資をしていくだけではなく、ご自身で投資をしていくのであれば、分散投資やリバランスはしっかりと意識をしていただきたいところです。

分散投資は、異なる資産クラス(株式、債券、不動産など)や地域、セクターに投資することでリスクを分散する方法です。長期間にわたって安定した成績を出すためには、資産の分散が重要です。異なる資産クラスや地域に投資することで、リスクを最小限に抑えつつリターンを追求することができます。リバランスは、定期的にポートフォリオの資産配分を調整することです。例えば、株式の割合が上昇した場合には売却して債券などに再投資することで、目標の資産配分を保つことができます。リバランスを行うことで、リスクを適切に管理しつつ長期的なパフォーマンスを最大化することができます。

新NISAの成長投資枠では個別株やREIT、海外ETF、海外株など幅広く投資ができるので、インデックスに加えて自分でポートフォリオを組んでみてはいかがでしょうか。これらの方法は、投資初心者や学生にとっても実践しやすいものです。リスク管理をしっかり行いながら、長期的な視野で資産形成を進めることが重要です。

それでも短期間で効果を上げたければ…

最後に、投資に時間をかけていられない、早めにパフォーマンスを出したい方、投資のリテラシーを上げたい方は、個別株への投資や、株や為替のデイトレードをおすすめします。

例えば成長株やテーマ株など、市場で注目されている成長力や需要が見込まれる銘柄で、値動きがしっかりあり(ボラティリティが高め)で流動性がしっかりしている(出来高が高い)銘柄は比較的短期間で資産の価値が上昇する可能性があります。ただしリターンが見込める分リスクが高いため、投資家はしっかり学んだり、リスク管理に注意する必要があります。決算発表やイベントにも注意しましょう。

また為替や日経225先物はレバレッジ取引で「リスクが高い」と思われる方もいますが、買って持っておくのではなく、数分から数十分、自分が値動きを見て取引を終わらせる形であれば、むしろ「目を離した間に大きく動いてしまった」というリスクを避けられるので、投資ルールを作って再現性のある取引ができれば資金効率良く稼ぐことも可能です。

また為替や日経225先物は個別銘柄と比べると時間をかけて深いリサーチや管理を行う必要性が少ないといえるので、テクニカル分析(過去のチャートから今後を予測すること)などで比較的早くパフォーマンスを出せる可能性があり、時間の制約がある方の投資の選択肢になると思います。ただし、リスクを適切に理解し、適切な資産配分を心がけることが重要です。

いずれにせよ、まずご自身の投資の目的や戦略、かけられる時間や労力、資金などを考えてから、どのような投資をすればよいか作戦を練ることをおすすめします。新年度が始まり、新たな一歩を踏み出す季節。資産形成や投資戦略で新たなスタートを切るみなさんにぜひご参考にしていただければ幸いです。

よろしければ、過去にMONEY PLUSで執筆した「金融アナリストが考える!拡充した【新NISA】の「成長投資枠」を徹底活用する戦略5選」も参考にしてみてください。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward]

(三井 智映子)

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