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カレー沢薫の時流漂流 第294回 親に隠れて子どもが高額スマホ課金、子育てトラブルは家庭の課題を超え社会の課題か

マイナビニュース / 2024年4月8日 17時11分

画像提供:マイナビニュース

労働はすべからく地獄だが、それでも個人的には、介護や子育てなど、家族の世話をしている人よりは楽なのではないか、と思っている。

単に労力の問題ではなく、命だけではなく、自分と違う意志を持った生物を制御し、その行動の責任まで負わなければならないというのはあまりにも過酷だ。

さらに、基本無賃であり、子どもであれば「自分が好きで作ったのだろう」と愚痴さえ許されない空気が蔓延している。

それらの業務を行っている人たちには本当に頭が上がらない。

子育てと老人介護の違いについて、基本的に子どもはだんだんできることが増えて手がかからなくなるが、老は逆なので絶望感が強いという意見がある。

しかし8050問題が代表するように、子どもは時間経過でもれなく自立するとは限らないということも周知されてきた。

むしろ老であれば、順序的には相手が先に死ぬため「いつかは確実に開放される」という希望をモテるが、子どもは逆なので、子どもが自立しない場合、死ぬまで子どもの世話をする可能性が高くなる。

また「子どもはだんだんできることが増える」というのが、逆に脅威になる場合もある。

老いていく自分に反比例し、体力と行動力が増していき、さらに頭も切れるようもなっていく子どもの制御は、だんだん難しくなる。

しかし、強靭な体と悪知恵だけは早い段階から身に着けるが、責任能力だけは死ぬまで乳児な子どももおり、手に負えなくなってしまう親もいる。

少なくとも子どもが成人するまで、子どもの「やらかし」に対し、目を光らせなければいけないのだが、昔に比べて子どものやらかしは格段に多様化しているので、今の親は大変だと思う。
○そして、子どもはやがてスマホに出会う

今の親にとって「子どもにいつ自分のスマホを持たせるか」というのは、大きな悩みの種のようだ。

スマホを持たせることにより、すぐ連絡が取れたり、どこにいるかわかったり、防犯的なメリットは大きいのだが、逆にこの世のありとあらゆる悪とアクセスしやすくなるという弊害がある。

我々が子どもの時は「知らない人についていくな」程度で済んだ注意が、現在では「ネットで出会う人間全員を変態と思え」になっているのだから大ごとである。

しかも、局部が出ているなど、子どもでも一目でわかる不審者なら良いが、ネット上だと素敵な大人のお兄さんや、こちらのことを「少年」と呼んでくるエッチなお姉さんだと偽って近づいてくる変態も少なくない。

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