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先生の「ウェルビーイング向上」は何が必要? 収入、仕事の負担などから読み解く

マイナビニュース / 2024年5月2日 10時8分

画像提供:マイナビニュース

パーソルグループは先ごろ、「教員の職業生活に関する定量調査」の結果を基にした教員のウェルビーイングに関する発表を行った。調査は2023年10月6~10日、パーソル総合研究所が実施している。

○教員の仕事にやりがいはあるのか

今回の調査は、教員の職業生活ウェルビーイングに焦点を当てて、教員の日々の職業生活の現実と課題について定量的に捉えるために実施された。

調査により、「教員の魅力を再確認するとともに、教員としてはつらつと働ける状態を実現し、子どもらにとってより良い教育環境を提供する一助となること」を目指している。

調査対象は全国の男女20代から60代、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教員と保育園の保育士。調査モニターを用いたインターネット定量調査となっている。

まず、教員の人生満足度(主観的幸福感)においては、5.39~5.63ptにとどまり、日本平均の6.13ptよりも低い傾向にあることがわかった。

また5年後の人生満足度の予測では、すべての学校種別で5年後の方が高い傾向にある。性別では女性が、年代では20代がより5年後予測をポジティブに捉える傾向にあった。

しかしながら、校長や理事長などの役職に就いている群では、5年後予測のスコアが低くなる「未来悲観」の割合が多かった。

続いて、仕事に限定した幸せ実感の調査では、どの学校種別においても就業者全体平均の4.3ptとほぼ同水準。正社員平均をわずかに上回った。不幸せ実感においても就業者全体平均の3.4ptと同水準。正社員平均は下回った。

職位別では、教頭・副校長と教諭がはたらく幸せ実感が低く、不幸せ実感が高い傾向にあった。

教頭や副校長の職務は、「仕事の明確さ」が低く、「仕事範囲の無限定さ」が高い傾向にあり、業務時間の簡易推計では1カ月あたり302.9時間と他の職位と比較してもっとも長時間となっている。教諭においては、特に20代の働く幸せ実感が低く、不幸せ実感が高い傾向にあった。

職業生活ウェルビーイングは「はたらく幸せ因子」と「はたらく不幸せ因子」によって説明できるとする同社。

幸せには「自己成長」「リフレッシュ」「チームワーク」「他者承認」「他者貢献」「自己裁量」「役割認識」、不幸せには「自己抑圧」「理不尽」「協同不全」「深い空間」「評価不満」「疎外感」「オーバーワーク」と、それぞれに7因子で構成されているという。

教員のはたらく幸せ実感には「自己成長」や「他社貢献」「役割認識」の因子と関係が強い傾向にある。不幸せ実感では「評価不満」「オーバーワーク」因子との関連が強く、これは就業者全体とは逆の傾向となっていた。

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