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「Lunar Lake」Deep Diveレポート - 【Part 2】Memory、GPU、NPUについて

マイナビニュース / 2024年7月4日 14時23分

画像提供:マイナビニュース

前回はP-CoreとE-Coreの話に終始してしまったので、今回はもう少し広範な話をしたい。
謎のMemory Side Cache

Photo01は基調講演のスライドから切り出して、ついでに複数のスライドの情報を重ね合わせたものである。上側がCompute Tileであるが、向かって右端にP-Core×4+12MB L3 Cache、その下にIPU(Image Processing Unit:通常ならISPと呼ばれるが、要するにカメラ入力に対応した画像処理エンジン)、右にNoCが入り、そのNoCの上にMedia EngineとMemory Side Cache、NOCの下にE-Core×4+4MB L2 CacheとDisplay Engine、その左がNPUとなり、一番左端がGPUとなっている。ちなみにCompute Tile右下の青い部分はD2D(Die to Die Interface)で、ここでPlatform Controller Tileと接続する形になる。

そこまでは良いとして、このMemory Side Cacheとは何者か? という話になる。実はこのMemory Side Cache、Technical Sessionでは一切説明が無かった。ただ基調講演のスライド(Photo02)の中にヒントが示されていた。このMemory Side Cache、容量は8MBとの事であるが、これを利用できるのはCPU(と一部I/O Device)のみで、少なくともGPUからは扱えない事は質疑応答の結果として判明している。要するにGPUでRay Tracingを行う時のWork Areaだったり、解像度を上げたときのWork BufferあるいはTexture Cache的な使い方は一切出来ない事になっているそうだ。

さて基調講演でも詳しい話は一切出なかったのだが、このMemory Side CacheがHome Agent、つまり全体のCache Coherencyの管理を行っており、P-CoreのL3やE-CoreのL2にはCoherency Agentのみが置かれている(あとはPlatform Controller TileにもI/O Coherency Agentが置かれる)という事は、このMemory Side CacheはP-CoreのL3、あるいはE-CoreのL2のBackside Cacheとしてだけ働くことになる形だ。ただこれがL4にならないところがポイントである(L4として働くのであれば、その旨がP-CoreやE-Coreの説明に当然あってしかるべきだからだ)。

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