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「Lunar Lake」Deep Diveレポート - 【Part 2】Memory、GPU、NPUについて

マイナビニュース / 2024年7月4日 14時23分

(3) Low Power Modeからの復帰の高速化

Meteor LakeではSoC TileにLP E-Coreが搭載されており、なのでCompute Tile全体をシャットダウンしてもLP Tileが生きていれば高速復帰が可能だった。ところがLunar Lakeではこのあたりが完全に変わっており、Platform Controller TileにはE-Coreが存在しないので、復帰はCompute Tileを動かす必要がある。といっても、省電力のために待機時は恐らくP-Coreのブロックは完全にシャットダウンされているだろうし、E-Coreも怪しい。問題はここでP-CoreやE-Coreを完全にシャットダウンする場合、Processor Statusとか直近のキャッシュの内容もメモリに書き戻すしかない訳で、その場合復帰には時間が掛かる。そこでこうした情報をMemory Side Cacheに保持しておき、P-CoreやE-Coreを落とした状態でもMemory Side CacheのRetentionだけ維持しておけば、立ち上げの高速化につながる事になる。勿論Suspendの場合にはMemory Side Cacheも電源が落とされることになるから内容の保持は不可能だが、比較的軽い待機状態であればこの方法で迅速な立ち上げが可能になると思われる。

(4) Media Engine用キャッシュ

唯一Intelが明確に用途(の一つ)として示したのがこちら(Photo03)。要するに動画再生に当たって、Memory Side Cacheをその動画コンテンツのキャッシュに使えるので、煩雑にMemory Accessを行わずに済むため、帯域と消費電力両方の削減になる、というものだ。

というあたりだ。最初の3つについては、本当かどうかはまだ不明だが、一応辻褄が合うのではないかと思う(流石にMedia EngineのためだけにMemory Side Cacheを設けたとは思い難い)。
Memory

ついでにMemoryについても説明しておきたい。こちらにもある様に、Lunar Lakeはパッケージ上に2つのLPDDR5Xを搭載するが、外部への拡張は不可能である。そしてバス幅は16bit×4channelとなっている。まずこの64bitというのが不可解である。こちらの記事にもある様に、COMPUTEXで公開されたサンプルにはSamsungのLPDDR5XのES品が搭載されていた訳だが、そのSamsungのLPDDR5X一覧を見ると、チップあたりx64の製品もラインナップされており、128Gbit(チップあたり16GB)で8533MHz動作の製品も2つある。おまけに量産中になっており、これを利用すれば128bit幅が実装できた筈である。にも拘わらずx64構成で良しとしたのは

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