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「Lunar Lake」Deep Diveレポート - 【Part 2】Memory、GPU、NPUについて

マイナビニュース / 2024年7月4日 14時23分

その他の改良点としては、Ray Tracing Unitの強化(Photo13)が挙げられる。Meteor LakeというかXe世代との構造の比較が無かったので、「どう強化されたのか」が今一つ説明しにくい(筆者の記憶ではTraversal Pipelineは1つだった気がする)のだが、COMPUTEXの会場ではF1 24を2Kで実行できる(F1 24はデフォルトでRay Tracingが有効化される)事が示された。もっともこれもよく聞いてみるとXeSSをフルに使っての話で、XeSS無しで2KはRay Tracing以前に描画が追い付かないようだ。

Media Engine周りではVVCのサポート(Photo14,15)が主な変更事項となる。またDisplay出力ではeDP 1.5への対応(Photo16)が追加事項となる。eDP 1.5ではPSR(Panel Side Refresh)の機能が搭載されており、これを利用して更なる省電力化が図れる、とする(Photo17)。

NPU

最後にNPUについて。IntelではMeteor Lake世代をNPU 3、Lunar Lake世代をNPU 4とする事にした様だが(Photo18)、まず大きな違いは内部のNCE(Neural Compute Engine)が3倍になった(Photo19)。また動作周波数の引き上げも行われている(Photo20)。後述するが、NPU 4では内部構造の改良もなされているが、これは性能向上というよりは効率改善がメインであり、大きく性能を引き上げるような工夫は特に見当たらない。なので純粋にコア数と動作周波数向上で、4倍の性能を実現したことになる。

Intel 3の11.5TOPSの根拠は、

2(Ops/MAC)×2048(MAC/Cycle/NCE)×2(NCE)×1.4GHz=11.4688TOPS≒11.5TOPS

というもので、同じように2048 MAC/cycleで2 Ops/MAC構成のNPU 4で48TOPSを実現しようとすると、動作周波数は1.709GHzほどになる。丸めて1.7GHzと仮定すると47.78TOPS程だが、これならまぁ48TOPSを名乗っても間違いとは言えないだろう。要するに動作周波数を1.4GHz→1.7GHzと21%ほど引き上げた格好だ。これが実現出来たのは、プロセスをGPU同様にN5からN3Bに移行した事が大きいだろう(3倍の規模の回路を押し込むことが出来たのも、同様にN3Bの効果があったものと思われる)。

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