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東奔西走キャッシュレス 第68回 じっくりとマイナ保険証Q&A

マイナビニュース / 2024年11月19日 20時58分

従来の健康保険証は、慣例的に毎月の最初の受診時に提出するだけで再診時は提出しないという運用が一般的でした。

これは「どのみちリアルタイムで資格チェックできないから」ぐらいの理由でしょう。月の最初の診療で保険証を確認したら、それをレセプトでまとめて請求するだけで、「月の途中で転居、転勤、退職などで保険者が変わった」としてもチェックできなかったからです。

現在は、従来の健康保険証を含めてオンライン資格確認でその場で資格チェックが可能になったので、既存の健康保険証も毎回確認した方が返戻の削減には繋がるかもしれません。これは資格確認書でも同様です。

本来、健康保険法施行規則の規定では、健康保険証を毎回提出することになっています。それが慣例的に免除されているだけなので、健康保険証(資格確認書)でも毎回のオンライン資格確認で返戻が減るということであれば、毎回提出にしてオンライン資格確認をしてもいいかもしれません。このあたりはコスト効率との兼ね合いでしょう。

なお、マイナ保険証は、オンライン資格確認に加えて情報共有の同意が必要になるため、毎回確認の必要があります。
Q6.マイナ保険証のメリットは?

マイナ保険証は現状、医療機関で資格の誤りや転記のミスが避けられて不正にも強いというのが最大のメリットです。これは患者側のメリットではありませんが、医療制度という大枠では、効率化などが図られて恩恵があります。

患者にとっても、わざわざ書面に書かなくても本人同意ができて医療サービスが受診できるというメリットはあるでしょう。診療情報や薬剤情報の提供もそうで、今後電子カルテや電子処方箋が普及したら、リアルタイムの情報を元に医師や薬剤師が治療や調剤を検討できます。

自らの医療情報を確認できるようになるほか、データ連携によって民間の健康サービスも進化するかもしれません。

端的なメリットだと高額療養費制度の自動適用があります。これは高額な診療に対して窓口での立て替えが必要だったところ、マイナ保険証だと自動的に窓口負担を自己負担にまで引き下げられるというものです。限度額は収入や年齢に応じるため、従来は事前に申請して1週間程度かかって送られてくる書面が必要でした。これが自動適用されるので窓口負担が最小限に抑えられます。

診察券や予防接種や乳幼児検診の受給者証といった複数のカードが統合されるというのメリットですが、これは現在拡大中で、まだまだ対応が広がっていないのは課題です。ただ、これが普及すると、今後のマイナンバーカードのスマートフォン搭載で、スマートフォンだけで全てまかなえるようになります。

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