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東奔西走キャッシュレス 第68回 じっくりとマイナ保険証Q&A

マイナビニュース / 2024年11月19日 20時58分

Q7.マイナ保険証はトラブルで「●」表示?

マイナ保険証におけるトラブルはいくつか存在していますが、ハードウェアやネットワークの障害に起因するもの以外に多いのが「人名や住所で『●』が表示される」というもののようです。

これは、その文字が外字と呼ばれる通常のフォントでは用意されていない文字だった場合に生じます。マイナ保険証ではなくオンライン資格確認の仕様であり、健康保険証や資格確認書でオンライン資格確認を使った場合にも「●」表示になるため、「マイナ保険証のトラブル」ではありません。前述の通り、オンライン資格確認の利用の8割は従来の保険証であるため、従来の健康保険証の方が多く「●」表示になっていると考えられます。

「●」表示であっても、オンライン資格確認やレセプト請求としては問題ありません。初診で病院が管理するデータベースに登録する場合は、診療申込書などに記載してもらった書面で確認するなどして修正する形になります。最初の登録以降は、事務員の端末ではオンライン資格確認と病院のデータが紐付けられているため、「●」が出ても支障はなく、そのままレセプト請求できます。

「●」表示はマイナ保険証とは直接関係のない問題ですが、デジタル庁では文字の標準化を進めており、まずは自治体などでのフォントが標準化されるようで、オンライン資格確認では当面はこうした状況が継続する模様です。
Q8.マイナ保険証で他人の情報と紐付けられる?

マイナンバー関連のトラブルとして話題になったマイナ保険証の誤紐付けの問題ですが、これは健康保険証の情報をオンライン資格確認に登録する時に、氏名/住所/生年月日/性別の基本4情報を使わず、さらにマイナンバーの提出がなかったため、同姓同名などの別人と紐付けてしまったという事例です。

マイナ保険証はこのオンライン資格確認の情報を確認するため、他人の情報を紐付けられてしまった人が受診した際に、別人の情報が医療機関側には表示されてしまいました。健康保険証でも同様に誤紐付けの可能性はあり、その場合は他人の情報が表示されてしまうため、これも正確にはマイナ保険証の問題ではありません。ただし、診療情報や薬剤情報の閲覧ができるのはマイナ保険証のみなので、マイナ保険証で同意した場合、こうした情報を医療機関や薬局側に表示されてしまうという問題はあります。

別人の情報が表示されたとはいえ、「他人が誰でも閲覧できた」というわけではなく、医療機関・薬局で事務員や医師などの限られた人が閲覧できてしまったというものです。このため、個人情報の漏洩を過度に恐れる必要はないと思われます。ただ、事前に対処できていなかったのは国にとって大きな問題です。

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