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問題は「AIに奪われる仕事は何か」ではない! 一生稼ぎ続けられる「π型人材2.0」になるためのステップ

ニューズウィーク日本版 / 2024年3月1日 17時26分

──文字になってはじめて気づくことがあるのですね。

転職活動の予定がなくても、定期的に職務経歴書のアップデートをするのをおすすめします。3か月に一度か半年に一度、自分を客観視したときのアピールポイントや評価される点を考えてみることができるのです。

ポイントは、自分のウリが相手にイメージしてもらいやすいこと。ダイレクトリクルーティングでは、企業側がデータベースの中から、自社の求める人材のスキルセットの単語を検索し、その検索ワードに引っかかった人の職務履歴書が出てくる。なので、自分のスキルセットを「タグづけしやすい形」でまとめておくことが大事になります。

ビギナーでいることへのプライドを捨てよう

──『イノベーションのDNA』という本にあった「関連づける力」が、本書ではπの柱を結びつける「Associative Thinking(統合力・連想力)」として紹介されていました。この連想力を磨くために、どんな実践をするとよいでしょうか。

連想力を磨くためには、常に新しいことにトライしていること、つまり何らかの「ビギナーでいること」の習慣化が大事だと思うんですよね。たとえば、Metaのトップであるマーク・ザッカーバーグ氏は、ビジネスにおいてはビギナーの真逆といえる存在。ですが、新たにブラジリアン武術を習いはじめています。それについて「面白いことをやり続けられるかどうかは、また恥をかいたり、初心者に戻って体を蹴られたりすることをいとわないかどうかにかかっているのかもしれない」と答えている通り、無駄なプライドを捨てて、叱られたり失敗するなど恥ずかしい思いをすることに意義があるのだそう。

ビギナーでいることのメリットは、自分と関係のない領域の情報や知識を取り入れたときに、脳内でトランスファーリンクがつくられて、点と点が線になりやすくなるから。これは、ドメインスキルとスパイクスキルを統合するAssociative thinkingそのものです。

たとえば、異業種交流会で、今まで関わりのなかった業界の人と話してみる、でも良いと思います。違う会社の人と話すだけでも、社風の違いなど発見があります。これは、自分のキャリアを客観視することにもつながってきます。仕事に限らず筋トレやマラソンでもいい。どう点と点がつながり、線になっていくかを楽しみながら、積極的にビギナーになる習慣化をおすすめします。

本人提供

組織でのリスキリングは「現場のコラボレーション」がカギ

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