縦糸に苧麻、横糸に芭蕉使った伝統織物「芭蕉交布」 東京出身の女性が技を継承 宮古・多良間島でただ1人制作
沖縄タイムス+プラス / 2024年4月30日 17時30分
【多良間】縦糸に苧麻(ちょま)、横糸に芭蕉(ばしょう)を使った織物「芭蕉交布(ぐんぼう)」を多良間村で一人、制作する女性がいる。東京都出身で、織物を勉強するため約20年前に移住してきた浜川史江さん(46)。多良間の男性と結婚し、子育てをしながら交布を織り続けている。(長岡秀則通信員)
交布は八重山地方の伝統織物。人頭税として納められた苧麻だけの上布とは違って、絹や木綿、芭蕉などを織り交ぜ、庶民が普段着として使っていた。苧麻の強さと芭蕉の軽さ、乾きやすさを備えているという。
多良間では、戦前から宮古上布などを織っていた西筋(いりすじ)ヒデさん(享年97)が数十年前に始めた。大宜味村に出向いて喜如嘉の芭蕉布の作り方を学び、さらに糸に結び目のない宮古上布の手法を取り入れた。
西筋さんに弟子入りした浜川さんは、原材料の栽培から糸績み、織り、草木染まで手仕事の全工程を一つ一つ教えてもらった。
1人で制作するには時間がかかり、特に繊維2本をねじり合わせて1本にする糸作りが大変だという。「たくさん失敗をしながらも続けてこられたのは、やはり機織りが好きだったからでしょう」とほほ笑む。
「ヒデさんはとても手が早かった。絹織物なら1週間に1反織り上げた名人といわれた伝説の人です」と師匠に敬意を払う。
2021年に西筋さんが死去した後、多良間で芭蕉交布を織るのは浜川さんだけになった。
「私はヒデさんみたいにはなれないが、私のペースで楽しんでやっていきたい。これからもこつこつと制作を続けていきます」と話していた。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
奈良の染織作家、伝統織物「大和絣」半世紀ぶりに復活 伝統を「いま」にいかす、展示会も
産経ニュース / 2024年5月23日 13時0分
-
イギリス ZOFFANY(ゾファニー)の新作ファブリックス 『Suffolk Damasks & Stripes(サフォーク ダマスク アンド ストライプ)』6 デザイン24 点 5 月21日発売開始
Digital PR Platform / 2024年5月21日 11時0分
-
ネスレ紙パッケージから伝統工芸とコラボのコースター サステナと伝統技術の普及に一役
食品新聞 / 2024年5月15日 14時47分
-
無印良品 マドラスチェックチェックシリーズ 新発売のお知らせ
PR TIMES / 2024年5月7日 16時15分
-
【銀座・和光】「新垣幸子 染織展 -琉球の光と風を繹(たず)ねて-」を5月23日(木)より開催
PR TIMES / 2024年4月25日 16時15分
ランキング
-
1「仕事と公務の二刀流」にお疲れ?愛子さま、日赤社内歓迎会翌日の“うっかりミス”
週刊女性PRIME / 2024年5月23日 8時0分
-
2交差点で一時不停止の車「免許を取ったことがない」45歳女を逮捕 北海道・函館中央警察署
STVニュース北海道 / 2024年5月24日 5時59分
-
3品川の住宅火災で母子4遺体、搬送された40代の父親に事情聞く方針…母親とは今月離婚
読売新聞 / 2024年5月23日 20時20分
-
4大分妻子殺害の被告、身勝手な動機 遺族は傍聴席の柵越え憤慨
毎日新聞 / 2024年5月23日 20時34分
-
512歳に散弾銃渡したか 61歳を銃刀法違反ほう助容疑で逮捕 愛知
毎日新聞 / 2024年5月23日 19時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください