岩井志麻子 不倫に向く女と、不倫に向かない女

OTONA SALONE / 2019年8月20日 21時0分

不倫には最初から相手が既婚者だとわかっていて始めた場合と、相手が独身だと信じ込んでいて、不倫の自覚がないままに始まった場合がある。

すべてがそうじゃないけど、前者はプレイ感、大人感が漂うのに対し、後者はだまされた被害者感が生まれる。被害者転じて、加害者になってしまうパターンもあり。相手に強く離婚を迫ったり、相手の配偶者を敵認定したりね。

 

被害者から「加害者」になった女性の話

さて。わりと最近、痛ましい事件が起こった。

アラフォーでグラビアデビューし、瞬く間に人気を集め、写真集もヒット。映画にも主演してしまった美魔女がいた。彼女と深い仲になったのが、かなり年下のイケてる金持ち男性。彼女は彼を独身と信じ、妊娠もした。

完全に、これで彼と結婚だと舞い上がったのに。産むのはいいけど認知はできない、みたいなまさかの流れから、ついに彼が既婚者だとわかってしまう。せっかくの子どももあきらめ、打ちひしがれた彼女は彼をナイフで襲い、殺人未遂で逮捕されてしまう。

 

男の「妻帯者ゆえ」魅力とは

予定されていた仕事もすべて、失ってしまった。

まずは、事件においては被害者ではあるけれど、相手の男もちょっとなぁ〜と苦々しく思った。本当に彼女とは遊びだった、妻と別れる気はなかった、あの美魔女を愛人にしているのが自慢だっただけ、それだけだったんだな、と。

だけど恋愛の最中にいた彼女にとっては、妻帯者であるがゆえの小ぎれいさ、落ち着き、がつがつしてなさ、それらが彼の魅力になってたんだよね。彼女に関しては、可哀想だというのとガッカリだよというのと、両方の気持ちを持ってしまう。

 

不倫に向かない女の特徴

アラフォーでグラビアで人気になってメジャーな芸能界デビューなんて、他に聞いたことない。本人の魅力ももちろんだが、強運と有能な人脈に恵まれていたんだよ。

でも彼女は、芸能界での成功よりも彼との結婚の方が大事だったわけね。天秤にかけて、不実な男を重くしたらダメだわ。彼女には、仕事の方を重くしてほしかった。

彼女の行為を正当化はしないが、誉めたいところはある。男の妻を逆恨みして襲ったりせず、怒りと恨みは男にぶつけた。だましたのは男でも、女は女を憎みがちなのに。その変な正しさゆえに、彼女は不倫向きの女ではなかった、というのは皮肉なもんだ。

 

岩井志麻子先生の新刊が発売です!

『小説 エコエコアザラク』

岩井志麻子(著)、古賀新一(原著)

誠文堂新光社

オカルトブームの中でも、「黒魔術」を操る美少女主人公が異彩を放ったホラーコミック『エコエコアザラク』。自身も作品の大ファンだったと語る岩井志麻子先生により、書き下ろし小説として現代に蘇りました。

 

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