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「今年の花粉症はひどくなる」意外な理由って?医師が強く勧める対策は

OTONA SALONE / 2021年2月27日 16時0分

「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。

来ましたね、スギ花粉。先週から、私の周りでも花粉症持ちの方々がくしゅんくしゅん言い始めました。
コロナ対策で引きこもりの今年は、アレルギーの抑制にも必要なビタミンDの欠乏に特に注意した方が良さそうです。

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#59】

 

スギ花粉飛散量は前年比増。しかも、今年ならではのリスクが?

春の陽気と共に増加するスギ花粉の飛散。
先週から飛散量が急に増えましたので、実際に症状が出始めた方もいらっしゃると思います。
今年は例年より少ないとされるものの、2020年春よりは飛散量が多くなるようです。

 

今年、特に花粉症のリスクになりそうだと懸念されるのは、コロナ対策で外出が制限されたことです。
日に当たる機会が減少することで、血中のビタミンD濃度が減ってしまうと、花粉症にも悪影響が出てしまいそうです。

 

日焼けしなさすぎるのも困りもの…ビタミンDは免疫機能に必須

ビタミンDは、太陽のビタミンとも言われ、皮膚に紫外線B波が当たることで皮膚で合成されます。免疫機能に必須で、過剰な免疫を抑えてアレルギー症状を緩和する働きも持っています。

 

「妊婦の研究で、血中のビタミンD濃度が不足している妊婦では、不足していない妊婦に比べてアレルギー症状が発現するリスクが有意に上昇しており、ビタミンDが不足している場合、黄砂や花粉飛散時にアレルギー症状リスクがビタミンDが充足している場合と比較して有意に増加する」
※Plos One:vol.14(2019.4)

などの研究があります。

 

実際に、私は先日、コロナ禍で在宅勤務となり、家に引きこもりがちな方のビタミンDの血液検査を行いましたが、かつてみたことがないくらいの枯渇状態とも言える数値で驚いてしまいました。

 

統計的な研究結果ではないため、一概には言えませんが、ビタミンDの合成には日にあたることが不可欠であるため、外出が減っている場合には、よりビタミンDを高めることを意識したいところです。

 

ビタミンDを高めるためには3つの方法がある

ビタミンDの血中濃度を高め、活性化する方法は3つです。

  1. 紫外線を浴びて皮膚で合成する
  2. 食事から摂取する
  3. 腸内環境を改善する

 

■皮膚で合成する

まずは、皮膚での合成です。
紫外線B波(UVB)は、日焼け止めやガラス越しではブロックされてしまいます。
自粛時も、ベランダや公園などに出かけて、素肌に太陽を浴びましょう。
日焼けが気になる場合、顔には日焼け止めを塗り、手足だけ出す。
また、手のひらに太陽を当てるだけでも良いでしょう。

 

■食事から摂取する

次に、食事からの摂取です。
鮭の切り身1切れ(100g)で、1日分のビタミンDの最低限必要な経口摂取量が補給できます。
干し椎茸(天日干しのもの)もビタミンDが豊富ですから、出汁をとる際には積極的に使いましょう。

 

■腸内の酪酸菌をサポートする

さらに、ビタミンDを体内で活用できる活性型に転換するには、腸内の酪酸菌が不可欠であることもわかっています。
サプリメントでビタミンDを摂取していても、それを活性型にして活用できるかどうかは腸内環境次第です。
酪酸菌を元気にするには、エサとなる食物繊維やオリゴ糖を積極的に食べること。

野菜(特に根菜)、海藻類、キノコ類、豆類、芋類など、色々な種類の植物性の食品を組み合わせて摂ることが大事です。

 

感染症対策にも必須のビタミンD、ぜひ意識して

ビタミンDは、免疫機能に不可欠です。
過剰な免疫を抑制して、アレルギー対策になるだけでなく、感染症と戦うためにも不可欠です。
この時期必須のビタミンDをぜひ意識してくださいね。

 

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