【40代編集部長の婚活記#244】どういうつもり? 自分のコトを話さない彼の事情
OTONA SALONE / 2021年4月7日 17時0分
よそおいも新たに、今回より【40代編集“部”長の婚活記】としてスタートしたこの連載。オシゴトでは編集長から編集部長に変わったけれど、婚活の迷走ぶりは変わらない!?
40代の婚活を始めて、4年7カ月のOTONA SALONE編集部長・アサミ(48歳)。これまでに100人以上もの男性と出会ってきた。パーティから始まった婚活も出会いのきっかけが変わっていき、現在進行形のキャットさん(46歳・バツイチ・起業家)はSNSで出会った男性で……!
この話は40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活改め、パートナーを探す活動=「パー活」ドキュメントである。
「例の彼女」ってナンですか?
キャットさんがボランティアで運営している保護猫施設をあとにし、予約してくれていたランチの店へ。到着したのは海沿いにあるお洒落なレストラン。店に入ると、早速、店長とおぼしき男性が出迎えてくれた。
店長「いらっしゃい。……あれ、もしかして例の彼女?」
キャット「ちょっと、余計なこと言わないでください」
慌てた様子のキャットさん。例の彼女ってナニ? どういうこと? その前に言いかけていた「メッセージを送ったのは数カ月前ですけど、ホントは……」のあとも、なんて言おうとしていたの?
このドキドキは?
ドキドキしている自分に、「キャットさんのことかなり意識しているんだな」と、改めて気づかされる。
猫が好きという共通点から始まったけれど、仕事のことや生き方、考え方、言葉遣い、におい……知れば知るほどキャットさんに好感を持っている。
意識しているどころか、「好き」ってことなのかな?
正直、直接会ったのは今日が初めてなのに。初めて会った相手を意識しているってことは俗に言う「一目惚れ」ってことなの? いや、でもすでにメッセージでコミュニケーションを交わしているからな。だけど、リアルには今日が初対面なんだよな……。
どうでもいいことを頭の中で考えている。「一目惚れ」をしたことがない人生なので、これを自分の中でそう認定するかどうかで葛藤しているのだ。ま、しょーもない話なんだけど。
海が見える席に座る
キャットさんが言いかけたことの続きも聞けないまま、案内された席に座る。湘南の海を眺められる、ゆったりと開放的な窓辺の席。
アサミ「景色もよくて、気持ちのいいお店ですね」
キャット「それはよかったです。海が見えてリラックスできるお店かなと思って」
こんなふうに気遣ってお店を選んでくれていることを、うれしく思う。
アサミ「海なし県の生まれ育ちなので、海が見えるだけでテンションがあがります」
キャット「ご出身、どちらでしたっけ?」
海に憧れる、埼玉出身
アサミ「埼玉県です。しかも山に囲まれた秩父なので。山は日常なんですけど、海は非日常です」
キャット「海が見えるところっていいですよね。僕は東京生まれですけど、子供の頃にカリフォルニアやマレーシアに住んでいたこともあるので、海が見える街がなんか落ち着くんです」
そういえば以前に見たプロフィールに、帰国子女と書いてあった。カリフォルニアとマレーシア……ご両親のお仕事の関係なのかな。
アサミ「海が見える街に住むのって、憧れです。特にこの1年、リモートで仕事ができるようになってから、東京じゃないところでも暮らせるなーと思って」
キャット「そうですよ! もはや、東京に住まなくてもかなりの仕事はできますから」
移住生活に興味津々!
アサミ「キャットさんは、いつから湘南にお住まいなんですか?」
キャット「なにげに3年経ちますね。会社員だった頃は東京に住んでいたんですけど」
アサミ「移住したきっかけは?」
キャット「独立してから取引先の大半が海外になったんですよ。そうなると、ミーティングは基本オンラインなんですよね」
アサミ「コロナ禍になる前からオンライン会議だったんですか」
キャット「そうなんですよ。訪問が必須な取引先がほとんどなくて、だったら東京に住む理由ないなと」
彼が湘南に住んだ理由
アサミ「ホント、そうですね。でも、どうして湘南を選んだんですか?」
キャット「海が見える街がいいなっていうのと、さっきの保護猫施設に関わるようになったのは、こっちに住むより前からなんです。ほぼ毎週末、東京から通ってたんですよね」
アサミ「それは大変」
キャット「海が見えて、施設の近くってことで湘南にしたんです」
アサミ「うらやましいです」
キャット「湘南、いいですよ。東京までは1時間くらいで行けますから」
気さくな店長さん
さっき出迎えてくれたときの店長と思しき男性が、料理を運んできてくれた。
店長「お待たせしました。本日のオススメの鮮魚、マダイのカルパッチョです。ガーリックトーストと一緒にどうぞ」
キャット「ありがとうございます」
アサミ「おいしそう」
店長「湘南はいいですよ。お引越しをお考えなら、いい物件紹介しますよ」
アサミ「ありがとうございます」
キャット「いつから聞いてたんですか(苦笑)。もう、すぐ会話に入ってこようとする」
店長「これは失礼。では、ごゆっくり」
いいな、この距離感
キャット「すみません。初対面のアサミさんに絡んでしまって」
アサミ「いえいえ、全然です。気さくなかたですね」
唐突な絡みだったけれど、この距離感、いやじゃない。キャットさんと店長さんの親しさも感じられるし。
キャット「面倒見のいい人なんです。さ、食べましょう」
供された料理をいただく。カルパッチョは鯛の甘みが感じられ、ガーリックトーストは香りからしてもう美味しい。
アサミ「美味しいです!」
キャット「お口に合いましたか? よかったです」
アサミ「新鮮な魚介が食べられるのも、海の近くに住む特権ですね」
そういえば、彼との会話って
キャット「そうなんですよ。僕もこっちに住んでから釣りをするようになって。新鮮な魚をすぐ食べられるってホントいいですよ」
そういえばITさんが言っていた。キャットさんとその息子さんと釣りに行ったという話を。
アサミ「そういえばITさんと一緒に釣りに行かれたって聞きました」
キャット「そうそう。彼、僕よりもずっと前から釣りをやってて。いろいろ教えてもらったんですよ」
ふと思った。キャットさんとの会話は楽しいけれど、あまりパーソナルな話はしていない。猫や仕事の話ばかり。そろそろちょっと、踏み込んでみよう。彼はどういうつもりで私と連絡を取っているのか?
ちょっと踏み込んでみる
アサミ「お二人で釣りに行ったんですか?」
あえて聞いてみた。以前にITさんから、息子さんと3人で行ったことは聞いている。いままでキャットさんとの会話で、家族の話は出たことがなかった。何か事情があるかわからないけど、あまり自分のことを話さない。
バツイチだとか、息子がいるとか、婚活に興味ある(?)みたいな話もすべてITさんからの情報だった。
ちょっとハッとした表情のキャットさん。何かに気づいた感じ? そして、一度目を伏せたあと、落ち着いた表情に戻った。
キャット「僕の息子と3人です。僕、離婚していて、一緒には住んでいないんですけどまだ小学生なので。まだ父親と遊びたい年頃なので」
キャットさんは自分のパーソナルなこと、家族のことを、初めて語りだしたのだった──。
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【40代編集長の婚活記#243】なんと最終回!? まさかの急展開にとまどう40代独女
【「婚活記」の過去記事一覧はコチラ】
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